解決!Rのギモン 第2回

第2回肉眼では被写体が見えない場所でも
AF撮影できるの?

著者

T.M

キヤノンイメージゲートウェイ編集部

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2019.1.15

「解決! Rのギモン」へようこそ。こちらは「EOS R」についての皆さまのギモン、モヤモヤをスッキリ解決する連載企画です。スペック的なギモンにはキヤノンが、実践的な検証が必要なギモンは、写真家・工藤智道さんがEOS Rを操りながらお答えします。

今回のギモン① Q.「EOS Rは暗所に強い」というけど、
どのくらい暗い場所で撮影できるの?

【キヤノンからの回答】
世界ではじめて低輝度限界「EV-(マイナス)6」でのAFを実現。※
電子ビューファインダー(EVF)との相乗効果で、 光学ファインダーではとらえられなかった被写体を撮影できます。

一眼レフカメラの光学ファインダーで被写体を確認する場合、暗い場所では被写体が見えにくい場合があります。でも、EOS Rの電子ビューファインダー(EVF)は、視界が鮮明。オートフォーカスも暗所に強いです。これはEOS Rが低輝度限界「EV-6」を達成しているから。
さらにRF24-105mm F4 L IS USMRF35mm F1.8 マクロ IS STMとの組み合わせなら、デュアルセンシングIS(手ブレ補正機構)により、手持ちで撮影できるシーンが広がります。進化したAF性能により、暗所でも撮影の領域を広げられるカメラなのです。

  1. ※ 35mmフルサイズ相当の撮像素子を搭載したレンズ交換式デジタルカメラの撮像面位相差AFにおいて。2018年9月4日現在(キヤノン調べ)。キヤノン試験基準による。(静止画撮影時・F1.2・中央測距点・ワンショットAF・常温・ISO100)

《実際に撮ってみた!》

そこに何かいる? ほぼ真っ暗な夜の公園でEVFをのぞいてみると……。

写真家・工藤智道さん

工藤 智道

写真家・EOS学園講師

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工藤 智道

1969年、横浜生まれ。 日本写真芸術専門学校卒。卒業後、風景写真家の竹内敏信氏に師事。4年間のアシスタントを経て独立。日本の自然風景、都市風景を撮り、夜景や花火の撮影もこなす。写真専門誌で撮影、執筆も数多くパソコン誌、デジタルカメラ専門誌でも活躍。日本写真家協会会員。

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EOS Rで撮ってみた、夜のノラネコ

EOS R・RF50mm F1.2 L USM・絞り優先AE(F1.8・1/13秒)・ISO12800

【写真家・工藤智道さんによる実践検証】
日が暮れ、すっかり暗くなった郊外の公園にEOS Rを持ち出してみました。暗がりの中に何か動くものの気配が……。ノラ猫でした。光学ファインダーなら撮影を断念したくなるほどの暗さですが、EOS Rではどうなるでしょうか?
EOS RのEVFをのぞいてみると、見た目よりもはるかに明るく猫の姿が映し出されていました。ライブビュー撮影時の液晶モニターでも同様。見えなかったものが、はっきり見えている! という実感です。
そして撮影したのがこの写真。猫の瞳がまん丸くなっていることからも、この場の暗さが伝わると思います。もはや肉眼を超えたEOS Rの「眼」の凄さに驚かされました。

被写体が見えないほどの暗さでも
快適にピントが合う!

撮影現場の暗さのイメージ画像 実際の現場は、こんなに暗かったのです(画像はイメージです)。

ISO感度:12800に設定すると、手持ち撮影もできました。これまでなら撮影を諦めていた暗所でもAFでピントが合い(しかも気持ちがいいほど高速、高精度!)、手持ちでの撮影まで可能に。いままで撮れなかった世界が撮れるようになったわけで、撮影の幅が大きく広がったと感じました。

今回のギモン② Q. ファインダーをのぞきながら
モニターにタッチして
AFフレームを移動することはできる?

【キヤノンからの回答】
ファインダーをのぞきながら画面をタッチしたり、ドラッグしたりして、AFフレーム(またはゾーンAFフレーム)を移動することができます。

EOS Rは、ファインダーをのぞいたまま被写体の確認やカメラ設定、撮影画像の確認まで一連の動作で行えるように、さまざまな工夫をしています。「タッチ&ドラッグAF」もそのひとつ。ファインダーをのぞきながらタッチパネルの操作で直感的にAFフレームを移動できます。

タッチ&ドラッグ設定

まずはタッチ&ドラッグAFを「する」に設定してください。そうすると「位置指定方法」「タッチ領域」が設定できるようになります。

位置指定方法は2種類あります。「絶対位置」は、ピントの位置を指で指定する設定。タッチやドラッグした位置にAFフレームが移動します。「相対位置」は、現在のピント位置に関係なく、ドラッグした方向と移動量に応じてAFフレームが移動する設定です。どちらも試して、操作しやすいほうを選びましょう。

タッチ領域は9種類。タッチパネルのどの部分をタッチ&ドラッグAFに使うかも設定できるので、左手での操作や親指がどこまで届くかなど、撮影者のスタイルに合わせて選べます。

こんなふうに、自分流にカスタマイズしていけるのがEOS Rの楽しさ。自分に合った設定を見つけてみましょう!

今回のギモン③ Q. EOS 5D Mark IVなどで
愛用している「撮影位置情報」。
EOS Rでは使えないの?

【キヤノンからの回答】
スマートフォン用アプリ「Camera Connect」との連携で、撮影した画像に位置情報をつけることができます。

EOS Rは小型化を優先し、GPSを内蔵していません。そのためカメラ単体では「撮影位置情報」を記録できませんが、スマートフォンと連携すれば、写真に撮影位置情報を付けて保存できます。

まずはキヤノンのアプリ「Camera Connect」をスマートフォンにインストールしてください。アプリに対応したAndroidかiOSのスマートフォンが必要です。
Androidの方はこちらiOSの方はこちら

無線通信の設定 ペアリング設定はここから

インストールできたら、EOS Rとスマートフォンとの「ペアリング設定」を行ってください。
製品マニュアル(詳細ガイド)P.429にわかりやすい手順説明がありますよ。「ペアリング」ができたら、スマートフォン側でGPSをオンにして準備完了!

GPS機器の設定 GPS機器の設定はここから

あとは「GPS機器の設定」で「スマートフォン」を選ぶだけです。EOS Rで撮影した際にスマートフォンからカメラへ撮影写真の位置情報が常時送信されます。

今回のギモン④ Q.「Fvモード」で
シャッタースピードを
オートからマニュアルに切り替えると
「30秒」始まりになるけれど、
もっと速いシャッタースピードにできる?

【キヤノンからの回答】
「シャッタースピード制御範囲設定」を行うことで解決できます。

ご存じない方のために解説しますと、Fvモードとは「フレキシブルAE撮影」のこと。EOS Rで初めて導入された新たな撮影モードです。

Fvモードで、シャッタースピードを〈オート〉から〈マニュアル〉に切り替える時は、モニターの〈Tv〉にタッチします。これでシャッタースピードを選択できるようになりますが、デフォルトでは「30秒」から始まる設定です。でも、より速いシャッタースピードから始めたい方もいらっしゃるでしょう。

そんなときは「シャッタースピード制御範囲設定」を行えば、シャッタースピードの範囲を変えることができます。低速側の設定を「30秒」より速いシャッタースピードに変えてみてください。お悩みが解消し、撮影がラクになるかもしれません。
ただ、ここであまりに速いシャッタースピードを設定してしまうと、スローシャッター撮影ができませんのでご注意ください。

もともとフレキシブルなFvモードですが、自分に合った設定にカスタマイズすることで、さらに使いやすくできるわけです。

Q&Aは以上です! 今回はEOS Rの暗所での撮影について、写真家・工藤智道さんの実写もまじえてお答えしました。いかがでしたか? 次回も皆さまからの質問・ギモンにお答えしていきます。お楽しみに!

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