EOS 90D - ペット写真家 中村陽子に学ぶ撮影テクニック

EOS 90D ペット写真家 中村陽子に学ぶ撮影テクニック

著者

T.M

キヤノンイメージゲートウェイ編集部

2019.9.30

ペット動物をかわいらしく、かっこよく、すてきに撮影する写真家・中村陽子さん。EOS 90Dによる撮り下ろし作品と撮影テクニックをうかがいました。

ギャラリー&フォトテクニック ペット撮影 × EOS 90D

タッチパネルで
ピッと指でピント合わせ。
直感的に撮れる!

作例1

EOS 90D・EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM・F5・1/1250秒・ISO400

エメラルドグリーンが美しい川の水面を並んでスイスイ泳ぐ犬たち。
EOS 90Dの背面パネルをタッチして先頭の犬にピントを合わせると、測距点が動いて犬を追ってくれました。
AIサーボAFを併用することで、ピントがしっかり合った連続写真を撮影することができます。画面上で常にバランスがよい位置になるように考えながら、直感的に撮影できました。

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小型犬の撮影には
バリアングル液晶は必須アイテム。

作例2

EOS 90D・EF85mm F1.4L IS USM・F1.4・1/640秒・ISO320

小型犬を撮るとき、寝そべって撮影することがあります。地面にカメラを置くぐらいのローアングルで、下から見上げるように撮影すると、上の方にある花を入れることができます。

手前にある低い草が前ボケとなり、主役の犬が浮き上がってきます。明るい中望遠レンズを使って、背景の玉ボケも入れました。全体に華やかな印象に!

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暗い場所でのピント合わせが得意なEOS 90D。

作例3

EOS 90D・EF70-200mm F2.8L IS III USM・F2.8・1/40秒・ISO800

夜の撮影では、ピントの合わせにくさが問題でした。でもEOS 90Dは、かなり暗い場所でもピントを合わせたい場所に、しっかりとピントを合わせてくれる。

背景には玉ボケとして遠くに見える街の明かりを入れました。

光を強く当てて明るく照らされた犬に露出を合わせてしまうと、遠くの夜景は暗くなってしまいます。犬たちにはペンライトで光を当てています。犬を照らすのは最小限の光で。あとはEOS 90Dがしっかりとピントを合わせてくれる!

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ISO感度を上げても
ノイズが浮かない。頼れる高画質!

作例4

EOS 90D・EF70-200mm F2.8L IS III USM・F2.8・1/1000秒・ISO2000

森の奥の明かりが玉ボケになるのを撮りたかったので、暗くなってから撮影。走っている犬を撮影するのは、日中でも難しいもの。犬をぶらさずに止めて写せるシャッタースピードは1/1000秒以上が基本です。

シャッタースピードを稼ぐためにISO2000を使用しましたが、暗部にノイズが出ることもなく、滑らかなに仕上がりに満足。走っている犬のふわっと舞い上がる毛まで美しく描写することができました。

ペット写真の第一人者にクエスチョン! 「EOS 90Dってどんな感じ?」 EOS 90Dってどんな感じ?

EOS 90Dのこと、プロフェッショナルに聞きたい!」。そんな皆さんからの「質問」に写真家が回答するコーナーです。最初の質問、どうぞ!

Q1. バリアングルは便利?

会員アイコン やまゆうさん

EOS 90Dのバリアングル液晶モニターは便利でしょうか?

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写真家 中村陽子 中村陽子先生

バリアングル液晶モニターは超ローアングルの撮影がラク!

中村先生の回答:
小型犬を撮影するには、バリアングル液晶モニターは必需品。寝そべって撮影しなくても、バリアングル液晶を使って地面スレスレからのローアングル撮影が可能です。
犬が宙を舞うシーンをよく撮影します。ジャンプをより高く見せるには、飛び上がる犬の下に大きく空間をつくる必要があります。
チルトでは横位置でしか使うことができず、犬の下に空間をつくりにくいですね。縦位置のローアングル撮影ができるEOS 90Dはとても便利ですよ。

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Q2. 被写体をとらえる工夫は?

会員アイコン kzさん

動きの予測をしにくい被写体では、どのような工夫をして撮っていますか?

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写真家 中村陽子 中村陽子先生

AF-ONボタンにAFモードの切り替えを割り当て即時対応!

中村先生の回答:
私はAF-ONのボタンに、ワンショットAFとAIサーボAFの切り替えを割り当てています。
押している間だけ逆のAFモードになるので、止まったり動いたりしているシーンではAFモードのアンマッチによる失敗が激減します。
走らせて撮る場合は、できるだけ走る速度が変わらない走り方ができるように、ペットの動きをコントロールするように工夫して撮影します。

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Q3. EOS Rより優れている点は?

会員アイコン Hir?さん

動物写真を撮るとき、EOS 90DEOS Rよりも優れている点は? EOS Rを持っていてもEOS 90Dを買うとしたら、その理由は何でしょうか?

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写真家 中村陽子 中村陽子先生

高速連写ではEOS RよりもEOS 90Dに軍配が上がります。

中村先生の回答:
犬のポートレートを撮影するときはEOS Rを使うことが非常に多いのですが、高速連続撮影やAIサーボAFの利きを考えると、激しく動くシーンを撮影するには厳しいこともあります。

EOS 90Dは、EOS Rの苦手なシーンをうまくカバーしてくれる存在です。APS-Cサイズのカメラはもっともよく使うEF70-200mm F2.8L IS III USMを焦点距離1.6倍にして使えるので、遠くから走ってくる犬を撮影するのに非常に便利です。

フルサイズは画質はよいのですが、焦点距離200mmまでだとやや短いと感じます。それ以上の望遠レンズとなると、手持ちでペットを追いかけながら撮影するのは難しくなってしまいます。
そういった点でもEOS 90Dは、画質を落とさず焦点距離を伸ばしてくれるエクステンダー的な役割をしてくれるので便利です。

中村陽子先生から ペット撮影ファンへの
メッセージ

オフショット

犬のポートレートは、EOS Rでとても楽しく撮影できています。ただ、躍動的なシーンでは連続撮影枚数が足りず残念なことがありました。

EOS 90Dは、光学ファインダー、高速AF、高速連続撮影で、走る犬の瞬間をしっかりと写すことができます。APS-Cが苦手だった暗いシーンでも画質が大きく改善され、夜景ポートレートも低ノイズで美しく写すことができました。

ライブビュー撮影でもしっかりとAIサーボが利くので、背面の液晶モニターを使って撮っている感覚は、まるでEOS Rと同じです。ライブビューは明るさや色味をシミュレーションして撮影することができるので、EOS 90Dの中にミラーレスカメラが入っているような感覚になります。

EOS 90Dはフルサイズのサブ機としても使うことができ、ペット撮影にオススメの機種です!

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