〈 EOS 80D実使用・リアルレビュー 〉
キヤノンイメージゲートウェイ限定公開

土屋 勝義
EOS 80Dを使って5日間のモデル撮影に取り組みました。バリアングルモニターを使ったライブビュー撮影によって、撮影現場の「ライブ感」が高まりました。モデルとセッションする感覚で撮れました。ポートレート撮影はモデルとのコミュニケーションが大切。ライブビュー撮影では、モニターをタッチして気持ちよくシャッターが切れる。AFの追従性も驚くほど高い。これならモデルのいい表情を逃しません。ファインダーをのぞいて撮ると、こちらの顔が隠れてしまうでしょう。ライブビューなら「OK!いいね」の表情を伝えやすい。だから、モデルとの距離が一気に縮まりました。このカメラでないと引き出せない表情を撮れたと思います。
バリアングルモニターを活用すれば、このようなハイアングルからの撮影も気軽に楽しめる
EOS2桁D初の約100%の視野を実現した新ペンタプリズム
きっと皆さんはカタログなどを熟読して、EOS 80Dのスペックをチェックしているでしょう。カメラって数値的なスペックも大事ですが、実際に使ってみたときのフィーリングがいちばん重要なんですよね。その点でも、今回のEOS 80Dには進化を感じています。「視野率約100%」を実現した光学ファインダーは、明るくてとても見やすいですね。視野率100%に慣れてしまうと、もう元には戻れないはず。僕たちにとってうれしいのは、ファインダーをのぞき込んでしっかり撮る方法と、ライブビューでラフに撮る2つの方法を使い分けられることです。おかげで撮影のバリエーションが増えました。常用ISO感度は16000まで上がり、夜の街を舞台にしてスナップ的なモデル撮影も快適でした。ISO16000までは使いませんでしたが、そこまで性能を高めてくれているので、カメラを信頼して高ISO感度を使えます。
強力なオートフォーカス性能を誇る「オールクロス45点AFセンサー」。
「オールクロス45点AF」も注目の機能ですが、AFの基本性能はかなり上がりましたね。動きまわっているモデルを撮るときも、それが当たり前というような精度でAFが追従してくれます。ピント合わせをすると、人の肌の色を認識して人物にピントを合わせてくれる「色検知AF」も気持ちがいいほど正確。瞬時にカメラが反応してくれるから、ストレスを感じることなく気持ちよく撮影に集中できるんですよ。EOS 80DのAFの速さは、新レンズ「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」とセットで使うことで、さらに実感できるはず。このレンズAFスピードがとんでもなく速いです。EOS 80Dとベストマッチだと思うので、ぜひ使ってもらいたいですね。
とくに旧機種EOS 60Dをお使いのユーザーには、タッチパネルを使ってのライブビュー撮影を体験してほしいですね(バリアングル液晶モニターのタッチパネルはEOS 70Dから搭載)。EOS 80Dのライブビュー撮影機能は、数あるEOSシリーズのなかでも最高です。もはや液晶モニターは、写真を見るためのだけの道具ではありません。高速AFをタッチパネルで操作したり、ライブビュー撮影時にはそのままシャッターが切れる。スマートフォン感覚で画面を指先で拡大・縮小できるから、ピントのチェックなどの操作が直感的にできます。 ファインダー撮影なら脚立が必要なハイアングル撮影も難なくこなせるし、思い切ったローアングルの撮影もできます。モデルの自由な動きに合わせてカメラを構え、被写体に迫れるようになりました。このカメラだからこそたどり着ける写真があるのです。
1963年、東京・築地生まれ。写真家・篠山紀信氏に師事。1989年にフリーランスとなる。主に雑誌、広告などでタレント、アーティストのポートレート撮影を手がけている。 EOS学園東京校講師
その他にも、さまざまなコンテンツが満載