写真・プロの一手 第17回 - 紅葉を色鮮やかに撮る!プロが選んだ「ピクチャースタイル」は何?

写真・プロの一手 渾身の一枚から学ぶ「プロの一手」! 講師

工藤智道

1969年、横浜生まれ。日本写真芸術専門学校卒。卒業後、風景写真家の竹内敏信氏に師事。4年間のアシスタントを経て独立。日本の自然風景、都市風景を撮り、夜景や花火の撮影もこなす。写真専門誌で撮影、執筆も数多くパソコン誌、デジタルカメラ専門誌でも活躍。日本写真家協会会員。EOS学園東京校講師。

紅葉を色鮮やかに撮る!
プロが選んだ「ピクチャースタイル」は何?

紅葉を色鮮やかに撮る!プロが選んだ「ピクチャースタイル」は何? ©TOMOMICHI KUDO

EOS 5D Mark IV・EF70-200mm F2.8L IS II USM・絞り優先AE(F8・0.5秒)・ISO100・-1/3補正

秋の訪れとともに木々の葉が色づき始め、美しい紅葉の景色が広がります。鮮やかに色づいた紅葉の山々はまさに絶景。しかし、見た目にはとても美しい紅葉なのに、写真に撮ってみると色がいまひとつキレイではない……。そんなことはありませんか? 美しい紅葉の彩りを損なうことなく撮影し、理想的な色を表現するにはどうすればいいのでしょう。色鮮やかに紅葉を撮るテクニックがあるのですが、それは……?

プロの一手、その答えは・・・

Answer「ピクチャースタイル:紅葉」を適用。

黄色や赤色を色鮮やかに表現する
オリジナルピクチャースタイル
「紅葉」。
風景写真を撮影するときは、青空や木々の葉がきれいな発色で写るように、カメラの設定の「ピクチャースタイル:風景」に設定して撮影している人が多いでしょう。しかし、「ピクチャースタイル:風景」では紅葉の色に満足できないことがあります。そんなときに使ってみたいのが、「ピクチャースタイル:紅葉」です。
「ピクチャースタイル:紅葉」はカメラに搭載されていないオリジナルピクチャースタイル(ピクチャースタイルの機能拡張ファイル)の一つ。キヤノンのホームページでダウンロードしたオリジナルピクチャースタイルは、EOS Utilityからカメラに登録したり、「Digital Photo Professional(DPP)」を使って画像に適用することができます。
紅葉の赤や黄色が自然でありながら鮮やかな色調になり、美しい紅葉写真に仕上げることができます。
ピクチャースタイル Picture Style 追加ダウンロード >
  • ピクチャースタイル:風景 ©TOMOMICHI KUDO

    ピクチャースタイル:風景

  • ピクチャースタイル:紅葉 ©TOMOMICHI KUDO

    ピクチャースタイル:紅葉

予備バッテリー

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葉の反射を除去して色鮮やかに。
PLフィルターの活用。
紅葉の写真を鮮やかに撮るにはピクチャースタイルも大切ですが、カメラ設定やRAW現像でも行えないテクニックがあります。それは撮影時にPLフィルターを使って、葉の表面の光の反射を除去することです。
葉の表面は光を受けて反射しているため、見た目には色鮮やかに見えても、写真に撮ると白っぽくなってしまったり、きれいな色に写らない場合があります。晴天時はもちろんのこと、曇りや雨でも葉に光が反射しているため、PLフィルターの効果を効かせて撮るようにしましょう。
ただし、逆光で光が透けている場合にはPLフィルターの効果がないので、そのまま撮影してOKです。
ミラーレスカメラ「EOS R」

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コラム
毎年、紅葉シーズンになると、「今年の紅葉はダメだ」「今年はきれいだ」といった話を聞きます。紅葉は地域や木の種類、地形などさまざまな要素で色づきが違います。たとえある場所がダメでも、違う場所ではきれいだったりします。水辺にある紅葉は比較的きれいに色づくことが多いようです。あきらめずに美しい紅葉を探してみましょう。