写真・プロの一手 第10回 - ヒマワリ畑を奥までクッキリ写す!絞り値を導く計算式「○○○○÷2」とは?

写真・プロの一手 渾身の一枚から学ぶ「プロの一手」! 講師

斎藤裕史

1968年、千葉県松戸市生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業後、関西を拠点に雑誌、広告等の撮影を行っている。現在は写真教室や撮影会の講師も務めアマチュア指導にも力を入れている。作品集に『WHITE MESSENGER SWAN』、著書に『わっ、撮れた! 夜景・イルミネーション編』ほかシリーズ3作、『明日、撮りたくなる写真』(すべて日本写真企画)がある。EOS学園大阪校講師。

ヒマワリ畑を奥までクッキリ写す!
絞り値を導く計算式「○○○○÷2」とは?

ヒマワリ畑を奥までクッキリ写す!絞り値を導く計算式「○○○○÷2」とは?

EOS 5D Mark IV・EF70-200mm F2.8L IS II USM(焦点距離:175mm)・絞り優先AE(F16・1/15秒)・ISO200・ホワイトバランス:太陽光・ピクチャースタイル:風景

夏の花といえば、青空と太陽が似合う花、ヒマワリ。ヒマワリの群生地でまずねらいたいのは、「あたり一面ヒマワリ畑」のイメージです。ヒマワリは基本的に東向きに咲くので、群生地の東側に高台でカメラを構えれば、このような写真を撮ることが可能です。
望遠レンズでなるべく遠くの部分を切りとると、望遠レンズ特有の「圧縮効果」によって密集感を強調できます。構図のポイントは、画面のすみずみまでヒマワリで覆いつくすこと。ピントは画面全体がシャープに写るようにパンフォーカスにします。そこで問題になるのが「絞り値」。ヒマワリ畑の奥までくっきり写したい場合、最適な絞り値を導き出す斎藤先生流の計算式があるそうです、それは……?
それでは、プロの一手「斎藤先生流の絞り値の計算方法」を見てみましょう。

プロの一手、その答えは・・・

Answer レンズの最小絞り値÷2

パンフォーカスで撮りたいとき
最適な絞り値を導く法則とは?
画面の奥までピントが合っているように見せるパンフォーカスで撮る場合、絞りをなるべく絞り込むことは皆さんご存知でしょう。ただ、F16、F22、F32と絞り込んでも、被写界深度に大きな差がない場合がほとんどです。絞り込むほどシャッタースピードが遅くなるため、三脚を使用しても被写体ブレのリスクが高まります。また、極端に絞り込むと「収差」による画質劣化のリスクも気になります。
そこで私が導き出したパンフォーカス撮影時の絞り値を導き出す計算式とは、「レンズの最小絞り値÷2」です。最小絞り値F22のレンズの場合、22÷2=11となり、F11まで絞り込めば画質を損なわずパンフォーカスで撮れるというわけです。
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密集感のあるヒマワリ畑。
ピント合わせの最適位置とは?
パンフォーカスで撮る場合、ピントを合わせる位置はどこがよいでしょうか。ピントが合って見える範囲「被写界深度」は、ピントを合わせた位置から手前は浅く、奥は深いという特性があります。ですから画面を水平方向に3分割して、手前1/3あたりにピントを合わせると、ピントが合って見える範囲をたくさん稼ぐことができます。
もう1つ私の流儀をお伝えしましょう。ヒマワリといえば背景には青い空が似合いますが、私は曇りの日に撮影するよう心がけています。というのも、夏の強い光線はヒマワリの花びらの質感を目で見る以上に硬くしてしまうからです。曇りの日に東側の高台から、望遠レンズで画面いっぱいのヒマワリ畑。これが私の好むヒマワリ畑の情景なのです。
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コラム
夏の間ずっと元気に咲いているイメージのヒマワリですが、旬の時期=撮り時は、ほかの花と同じく1週間、いえ、もっと短く3~4日かもしれません。特にヒマワリは日照りが続くとすぐに下を向いてしまいます。「満開」の情報を聞いて行ってみると、元気がなくなったヒマワリだった……ということも。「満開」では遅いことが多いようです。元気なヒマワリを撮るなら、満開ではなくやや早めのタイミングがおすすめ。「7分咲き」「8分咲き」の発表が出た時点がGoサインです。