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レッスン17

Exifを読み解いて写真上達|フォトテク・レッスン

Q
夕景の「棚田」を主役として引き立てる露出補正は?

今回は、多くの投稿作品のなかから、たびらさんの「福島土谷棚田の夕景」を選びました。長崎県松浦市福島町の土谷(どや)棚田は、玄界灘に沈む夕陽の美しさで知られる場所。沈みゆく太陽が水面と空を真っ赤に美しく染め、棚田のあぜをシルエットで浮かび上がらせる絶景ポイントです。夕景の棚田をモチーフにした作品のキーポイントは「露出補正」です。この名作の「決め手」となった補正値は、どれでしょうか?

  • +1補正
  • +1/3補正
  • -2/3補正
  • -2補正

たびらさん
「福島土谷棚田の夕景」

サイズ(ピクセル)
4896x3264
ファイルサイズ
8.0MB
撮影日時
2015/04/22 18:48
カメラ機種
Canon EOS 7D Mark II
Tv(シャッター速度)
1/15
Av(絞り数値)
11
露出補正
?
レンズ
EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM
焦点距離
42.0mm
ストロボ
非発光
ホワイトバランス
マニュアル
ISO感度
200

Exif情報から読み取る!パズルを解くカギ
ISO感度「200」、シャッター速度「1/15」で、この夕方の情景。
かなり露出には気を配らないと、理想的な写真にはならないですね。

答えはこの下にあるよ!
たびらさんの名作に学ぶ

「棚田100選に選ばれた棚田です、夕陽がきれいなことで有名なところです」とコメントを添えてくださいました。海に沈みゆく夕陽と棚田。日本の絶景ポイントのひとつですね。ご使用の機材は、カメラはEOS 7D Mark II、レンズはEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMです。焦点距離は42mm(フルサイズ換算で約67mm相当)。手前の棚田と奥に沈む夕陽を収めるには、ちょうどいいレンズ効果です。風景の撮影といえば広角レンズですが、広角を活用すると太陽が小さくなり過ぎてしまいますからね。手前に棚田の斜めライン、奥に水平線。奥へ行くにつれて被写体が小さくなる遠近法を生かされた作品になっています。
そして、この作品でとくに重要な要素は「露出」です。露出決定には測光モードや、測光する場所によって異なりますが、測光モードの「評価測光」を活用した場合、作品の「意図」により「露出補正」が重要になりますね。たとえば棚田をメインとしたとき、明るくなりすぎて夕陽に染まる水面の色や、棚田のあぜのシルエットが出にくい場合があります。
今回のように、夕陽に染まった棚田の水面とあぜをしっかりと描き出すには「マイナス補正」が効果的です。「プラス補正」すると明るくなり色が出にくく、また、「竏鈀2」補正では、重厚感が出過ぎて色に「にごり」が出てしまうおそれがあります。本作品の場合、「竏鈀2/3」の露出補正により、美しい色が表現されました。的確なマイナス補正により、絶景の名作になったと言えますね。

A

-2/3補正

マイナス補正を活用して色やディテールを表現!

皆さまからご応募いただいた「名作写真」を出水先生がセレクト。
「Exif情報」を読み解き味わい、講評コメントとともに発表します。

デジタルフォトの「Exif情報」には、使用カメラ・レンズ、絞り数値、シャッター速度、ISO感度など、思いどおりに写真を撮るためのヒントが記録されています。つまり、Exif情報を理解することが、写真上達の近道! 「フォトテク・レッスン」では、皆さまからの応募作品を題材に、フォトテクを学んでいただきます。 作品の募集は締め切りました。ありがとうございました。

※Exif情報とは… デジタルカメラで撮影した画像に含まれている情報のこと。撮影日時、カメラやレンズの機種、ISO感度、絞り値、シャッター速度、ホワイトバランスなどの各種設定が記録されています。

フォトテク・ティーチャー 出水惠利子先生|1971年、東京都生まれ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。広告を中心にフリーランスで活動中。海やテトラポッドの作品をライフワークとしている。EOS学園講師としても活躍中。