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レッスン6

Exifを読み解いて写真上達|フォトテク・レッスン

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デジタルフォトに記録されている「Exif情報」には、思いどおりに写真を撮るためのヒントが隠されています。
Exif情報を読み解けるようになるのが、写真上達への近道!
この企画では、Exif情報※の一部を空欄にした“パズル”を題材に、フォトテク・ティーチャーの出水惠利子先生が優れた作品の背後にあるExif情報の秘密を解き明かしていきます。

フォトテク・ティーチャー 出水惠利子先生|1971年、東京都生まれ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。広告を中心にフリーランスで活動中。海やテトラポッドの作品をライフワークとしている。EOS学園講師としても活躍中。

※Exif情報とは…デジタルカメラで撮影した画像に含まれている情報のこと。撮影日時、カメラやレンズの機種、ISO感度、
絞り値、シャッター速度、ホワイトバランスなどの各種設定が記録されています。

2015.1/16 更新

Let's TRY!Exifパズル フォトテクの秘密を解き明かす「パズル」にチャレンジ!

Q
夜空に輝く星たちを撮る基本の“シャッター速度”は?息をのむほどの満点の星たち。寒い季節になると、空が澄み渡り美しい星たちが見やすくなりますね。山の向こうの街明かりが山の稜線を照らし、うっすらと沼を妖しく青く光らせていました。手元が見えないほどの暗い風景のなかで星たちの輝きまで写し出すときの基本となる“シャッター速度”は、次の4つの選択肢のうちどれでしょう?
  1. 1時間
  2. 30分
  3. 30秒
  4. 1秒

画像サイズ(ピクセル)
5184×3456
ファイルサイズ
24.7MB
撮影日時
2013/10/13 03:37
カメラ機種
Canon EOS 5D Mark III
Tv(シャッター速度)
?
Av(絞り数値)
5.6
露出補正
0
レンズ
EF16-35mm F2.8L USM
焦点距離
16mm
ストロボ
非発光
ホワイトバランス
電球
ISO感度
2000

Exif情報から読み取る!問題を解くカギ
Exif情報を見るとレンズの焦点距離が「16mm」。
星が動いていないので、それほど長秒時露光ではなさそう……。

これがヒント!

まずはExif情報の確認をしてみましょう。ISO感度は「2000」。もっと高感度を活用すれば、速いシャッター速度で撮れるはずですが、長秒時露光にすることで、さざ波立つ沼の表面が滑らかになり、山の向こう側のうっすらとした街明かりが写り込みます。また、あまりISO感度を上げすぎると、「高感度ノイズ」が心配です。
この風景のように天体撮影はコントラストがついてピントが合っているように見えますが、星がぼんやり写らないように、絞りを少し絞って「5.6」としました。 このような条件で、ひとつひとつの星たちの輝きを写しとるシャッター速度はどれくらいなのかを考えてみてくださいね。

パズルの答え合わせ

選択肢1の「1時間」と選択肢2の「30分」は、かなり時間をかけていますね。露光時間としては十分ですが、星の位置が移動しすぎてしまいそうです。
選択肢4は、沼のさざ波を滑らかにする効果が期待できますが、ほぼ真っ暗な場所でISO感度2000ぐらいだと露出が厳しいような?
さて、残る選択肢は……?

A
「30秒」選択肢3の「30秒」が正解です。 デジタルカメラの進歩により、誰にでも撮影しやすくなった天体写真。高感度が活用できるようになり、長秒時露光すると目立ってくる「ノイズ」も少なくなってきました。それでも高感度に設定した時に、高感度ノイズなのか「星」なのかがわからなくなってしまう場合があります。まずは、適度なISO感度と、シャッター速度「30秒」から撮影を楽しんでみてください。
露光量がわからないときは、まず最も高いISO感度で撮影して、明る過ぎたら感度を1段ずつ下げて(6400から3200、3200から1600……)撮影してみるなど、イメージどおりに撮れる設定を探しましょう。 長秒時露光によって、暗部(画面内の暗いところ)が立ち上がってくる(時間をかけることで露光される)ため、どのように写るのかを予測しながら撮影することも楽しみです。カメラぶれを防ぐためにカメラは三脚でしっかり固定して、できたらレリーズを活用して撮影してください。
星の撮影に出かけるとき、暗い場所は危険なこともありますから、十分に注意してお出かけくださいね。
 
〈長時間露光の例〉 シャッター速度「964秒」(約16分)の長秒時撮影した別カット。シャッターを開いている間に星が動くため、線状に流れて写りました。地上の風景の比較対象物を入れ込むことで、広い宇宙空間を表現できます。
星空の風景写真は、シャッター速度「30秒」を基本に始めよう!

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