実践!さくら撮影テクニック 第1回

実践!さくら撮影テクニック

  • 第1回〈全2回〉
  • 講師:工藤智道(写真家・EOS学園講師)

基本テクニック講座

工藤流さくら撮法「構図の掟」

さくらを撮るとき「構図」が難しいのは、人物や建物などと違って、輪郭や形が木によってまちまちだからです。まずは、さくらの木を四方からじっくり眺めましょう。周囲の景色のどこを背景にするか。枝ぶりや光線状態などをよく見て、桜の花が豪華絢爛に見える位置を探ります。柵など余分なものを入れないように気をつけましょう。
アップでは花が豪華に見えるように工夫します。見上げるアングルでは、背景が単調な空にならないように注意が必要です。また、さくらの木の全体を入れようとすると、背景も広くなってしまい余分なものが写り込むことがあります。このような場合には、思い切ってさくらの木の一部をフレーミングし、大胆な構図で撮ったほうがよくなります。

構図の掟 その1花に見とれず「背景」との構成を見よ!

福島県郡山市中田町・紅しだれ地蔵桜

MAP

EOS 5D Mark III・EF70-200mm F2.8L IS II USM・Avモード(F8・1/80)・-0.7補正・ISO100・WB太陽光
撮影地情報:福島県郡山市中田町・紅しだれ地蔵桜

見事な咲きっぷりのさくらであるほど、木も大きく、近くで眺めてみたくなります。でも、それは禁物。さくらに近寄りすぎると背景が空だけになってしまうからです。
さくらが咲いている周囲の景色を観察し、背景を選んでみましょう。さくらと背景がバランスよく重なる場所を 選んで撮影するのがポイントです。背景の要素が多すぎても少なすぎてもいけません。
さくらから一定の距離を置いて観察することで、背景を組み合わせられる場所から撮影できるようになります。構図をつくるときは、引いた視点からの検討が重要なのです。

構図の掟 その2花のアップを撮るなら低い位置の枝をねらえ

横浜市中区 本牧山頂公園

MAP

EOS 5D Mark III・EF70-200mm F2.8L IS II USM・Avモード(1/250・F5)・-2/3補正・ISO400・WB太陽光
撮影地情報:横浜市中区 本牧山頂公園

さくらは木の全体に花が咲きますが、花のアップを撮る場合には、どこの枝を撮るか迷いませんか? 高い場所にある枝を撮ることは難しく、また、見上げると背景が青空になってしまいます。
ポイントは低い位置にある枝を探して構図をつくること。そして、望遠レンズを使い、絞りを開け気味にして背景をぼかして、花が浮かび上がるように撮影することです。花と花の間から奥の花にピント合わせて撮影することで「前ボケ」を作り出すこともできます。

ピントはどこに合わせればいい?

「ピントはどこに合わせればいいのですか?」。さくらの撮影指導をしているとき、よく生徒さんから受ける質問です。さくらをやや離れた場所から中望遠〜望遠レンズで撮影する場合、ピントを合わせる位置はそれほどシビアにならなくても、きれいに撮影できます。ある程度まで絞りを絞り込んで撮影するなら、なおさらです。また、アップで撮る際には背景をぼかして花を浮かび上がらせることが多いので、いちばん目立つ枝や花にしっかりとピント合わせて撮影しましょう。

被写体に寄るか引くかで、ピントの考え方は変わる!

中望遠で撮る場合

中望遠で撮る場合

望遠レンズで風景を切りとるとき、さくらとの撮影距離が離れている場合はボケにくいため、ピントを合わせる位置をシビアに考える必要はないでしょう。目立つ枝などにピントを合わせ、絞り込んで撮影すれば被写界深度に収まって、全体をハッキリと写せます。

寄って撮る場合

寄って撮る場合

さくらの枝先などをアップで撮る場合には、背景がゴチャゴチャしないように絞りを開けて撮ることが多くなるでしょう。こういった場合には、ポイントになる目立つ花にしっかりとピントを合わせて撮影します。

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