ドラマチック!「鉄道風景写真」入門 第2回

ドラマチック!「鉄道風景写真」入門

  • 第2回〈月1回・全3回更新〉
  • 講師:山﨑友也(鉄道写真家・EOS学園講師)

基本テクニック講座

鉄道風景写真をうまく撮る「構図」のコツ

構図のコツ4鉄道版「絶対風景」を目指せ

風景、とくにネイチャーの写真を撮られる方は、人工物を画面の中に入れたいと思わないでしょう。鉄道風景写真の場合も同じです。
あれっ、でも待ってください。鉄道そのものが人工物ですよね!? 線路、踏切、電柱、駅など、鉄道風景写真を撮ろうとすると、必ず人工物が写ってしまいます。
重要なことは鉄道に関係しない人工物は画面から排除しようということです。たとえば道路のガードレール、看板、鉄塔、ブルーシートなどは、極力画面に入れません。このような人工物が写っていると、せっかくの大自然感が損なわれ、どこか現実っぽくなってしまうからです。
写真の世界では、人工物のない自然のものだけを写した写真のことを「絶対風景」と呼んでいます。鉄道風景写真でも鉄道以外の不要な人工物を排除して、鉄道版「絶対風景」を目指しましょう。

構図のコツ4 鉄道風景写真作例

きれいな紅葉の鉄道風景写真。でも少々残念なのは、画面左のコンクリートの構造物です。

構図のコツ4 絶対風景写真作例

トンネルや鉄橋など、鉄道関係の人工物は、鉄道風景写真ではうまく生かしましょう。

風土や文化は積極的に人工物を取り入れよう

風景の中の人工物が風土や文化、生活や暮らしを表すものであれば、むしろ積極的に取り入れたほうがよいでしょう。鉄道は地域を結び、そこには人の営みが必ずあります。それらを写し込むことで、その土地柄を表す立派なドキュメンタリー写真にもなるのです。

会津地方の風土・文化を取り入れた作例

赤や青のトタン屋根は会津地方の文化です。

構図のコツ5鉄道を風景に埋もれさせるな

鉄道風景写真の主役は、やはり列車ではなく風景です。四季が織りなす美しい景色は見る人を旅へと誘い、郷愁感を呼び起こします。とはいえ風景にばかり気を取られ、列車がどこにいるのか分からなくなってしまっては鉄道風景写真とは言えません。
そうならないためには、画面の中で列車が小さくても目立つように撮ることです。そのコツとは、まずこちらに向かってくる列車を撮ることです。去りゆく列車は赤い尾灯を点けてはいますが、光が弱いためにあまり目立ちません。ところが向かってくる列車はヘッドライトを点けているので、一目でそこに列車が写っていると認識できます。また、風景と補色の関係にある列車を撮るのも効果的です。
列車が小さければ小さいほど風景の雄大さが伝わります。ただし風景に列車が埋もれないように。これらのことを意識して撮影にチャレンジしてみてください。

構図のコツ5 鉄道風景写真作例1

ヘッドライトが点いているので、左下の列車に目が行きます。

構図のコツ5 鉄道風景写真作例2

緑の補色である赤色の列車なので、小さく撮っても列車の存在感が際立ちます。

第3回は「鉄道写真をもっと楽しもう!」
流し撮りやスナップ写真など、幅広い鉄道写真に挑戦!

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