愛犬・愛猫をかわいく撮るにはコツがある!|ペット撮影のフォトテクニック

愛犬・愛猫をかわいく撮るにはコツがある!|ペット撮影のフォトテクニック

  • 講師:中村陽子(写真家・EOS学園講師)
  • 第2回〈月1回・全3回更新〉

基本テクニック講座

ペットの動きを撮るコツ(応用編)

ペットの動きを撮るというと、動きを止めた「瞬間写真」をイメージする方が多いと思います。もう1つのアプローチとして、シャッターの速度をやや遅くしたスローシャッターで撮影する「流し撮り」というテクニックがあります。流し撮りで犬のスピード感や躍動感を表現した写真を撮ってみましょう。

コツ1「流し撮り」は1/100秒前後での試し撮りで始めよう

横方向に動く犬の走りに合わせてカメラを動かし、背景をややぶれるように撮るのが流し撮りです。犬が走る速さにもよりますが、1/100秒前後のシャッター速度で試し撮りするのがコツ。犬がきちんと止まっているか、背景のぶれ具合はどうかをチェックします。
犬の走らせ方にもコツがあります。適当に走らせてしまうと、頭が上下してしまいがちです。バシッと顔にピントが合って、背景がきれいに流れた写真を撮るには、犬が大好きなおもちゃを見せてから走らせます。おもちゃに意識が集中するので、頭の上下動を抑えることができ撮りやすくなります。

流し撮りで撮影

撮影データ:EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM・F11・1/100秒・+2/3補正・ISO800・WBオート

大好きなおもちゃに向かってまっしぐら。好きなモノを見せることで、
頭の上下動が少ない流し撮りに適した走りを見せてくれます。
また、誘導者がハイテンションで犬を呼ぶことで、犬の直進性がアップします。

高速連続撮影での流し撮り

流し撮りするときは高速連続撮影で撮り、液晶画面を拡大表示して写り具合を確認しましょう。
犬の目にきちんとピントが合い、ぶれていない(止まっている)ことがポイントです。
1度で撮れることは稀なので、納得がいくカットが撮れるまで頑張って走ってもらいましょう。

コツ2ひと味違う「流し撮り」テクニック

流し撮りというと、犬などが目の前を横に走っていく姿を「横位置」で撮ることを思い浮かべる方が多いと思います。ひと味違った写真を撮るには、「縦位置」の流し撮りがおすすめです。
ローアングルで縦位置の流し撮りをする場合は、カメラのファインダーはのぞけません。広角レンズを使ってレンズの中心点が犬の顔に向くように注意して、犬と一緒に歩いたり走ったりしながら〈AIサーボAF〉で連続撮影します。

縦位置の流し撮り

撮影データ:EOS Kiss X6i・EF70-300mm F4-5.6L IS USM・F5.6・1/1250秒・+1 1/3補正・ISO 400・WBオート

こちらの写真は作品性を高めるため森の中で撮影していますが、
日常のお散歩でも気軽に縦位置で撮影してみましょう。
測距点は〈自動選択〉を選択。犬にピントが合いやすくなります。

ローアングルで撮影

自分の足が写り込んでしまうぐらい地面すれすれのローアングルで、
ついてくる犬の動きに合わせてシャッターを切り続けます。

犬種や動きに合わせて「カメラ」をチェンジ!

元気に走ることが多い犬種なら、高速連続撮影ができ、測距点の数が多い方が動いているシーンでも構図重視した撮影を行うことができます。EOS 7D Mark II(左)はおすすめのカメラです。
また、活動量が少ない犬やネコの場合は、落ち着いて構図を決められるので、ミラーレスカメラEOS M5(右)のように軽くて扱いやすいカメラがいいですね。

EOS 7D Mark IIとEOS M5

EOS 7D Mark II(左)とEOS M5(右)。撮る相手によってカメラは使い分けます。

コツ3リードつきの「走り」に馴らしてから撮ろう

犬に走ってもらって撮るには、撮り方だけではなく「走り」の練習も必要です。少し長めのリードを用意しましょう。最初は予期しない方向に走っていってしまうかもしれませんが、優しくリードを引いて戻るように誘導します。
思いどおりにならないからといって叱ってしまうと撮影が嫌いになったり、カメラを見ると表情が暗くなったりすることも。上手にできた場合は高めのテンションでほめます。カメラ=楽しい時間となるように心がけます。

ボールに飛びついて遊んでいる場面

撮影データ:EOS 5D Mark IV・EF70-200mm F2.8L IS II USM・F3.2・1/1600秒・-2補正・ISO250・WBオート

ボールに飛びついて遊んでいる場面です。
長めのリードを十分に伸ばして、犬が自由に動けるようにしてあげます。

※リードを伸ばすときは周囲に配慮し、マナーを守って撮影しましょう。

ボール遊びを繰り返して撮影

光の状態がいい場所で、いいポーズの瞬間で撮れるまで、
粘り強く何度もボール遊びを繰り返して撮影しました。本番ではボールをチェンジ。

ペグに長めのリードを取り付けて撮影

お一人で撮影する場合は、ペグ(テントなどを地面に
打ち付ける杭のようなもの)に長めのリードを取り付けて撮影します。

写真家 中村陽子先生

ここがポイント!

  1. 1. 動きを止めるシャッター速度は1/1000秒が目安
  2. 2. 「AIサーボ」で走ってくる動きを追従して撮ろう
  3. 3. 動きに即対応できるカメラの構え方が重要
  4. 4. ペットの「動き」をコントロールして撮ろう

『動く相手には、動きで対応して撮るべし!』

今回はペットの動きをうまく撮る方法を中心にご紹介しました。次回はいよいよペットモデル募集にご応募いただいた「読者モデル犬」の登場です。初めて対面する皆さんの愛犬たちを撮影しながら、ペットの「気持ち」まで写すテクニックをご紹介します。お楽しみに!

ペットのきもちまで伝える撮り方は次回に!

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