基本テクニック講座
どのようなジャンルでも同じですが、いい写真を撮るためには事前の準備や、撮りたい対象への知識が必要です。これから紹介する手順どおりに取り組めば、初めてヒコーキ写真にチャレンジする方でも撮影をエンジョイできますよ。
ヒコーキ撮影に必要な機材は、まずは一眼レフカメラ。動きのダイナミックな飛行機を撮るには、コンパクトやミラーレスよりも一眼レフを用意したいですね。レンズは200mmぐらいまでの望遠ズームがあれば、迫力あるシーンがねらえます。
飛行機を撮影しようと思ったら、出かける場所は「空港」です。ただ、空港に行けば簡単に飛行機が撮れるわけではありません。撮影に適した展望デッキがある空港を選ぶことが第一です。羽田空港や中部空港などは、滑走路に面した展望デッキがあり、初心者にもおすすめです。
展望デッキがあっても、フェンスがじゃまで撮影に不向きな場所があります。こうした障害物を避けてうまく撮る方法は、のちほどご紹介します。
展望デッキからの眺望や撮りやすさがいまひとつな場合は、空港の外で撮影ポイントを探します。滑走路周辺の展望公園(伊丹空港や成田空港の周辺に豊富にある)から離発着を撮るのもいいでしょう。
撮影データ:EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:408mm ※フルサイズ換算)
・1/800・F6.3・ISO800・WBオート(羽田空港)
早朝、羽田空港第一ターミナル展望デッキから離陸するボーイング787型機を順光でねらいました。
大気の状態が良い日は、背景に山や建物を入れた表現も可能です。
撮影データ:EOS 7D Mark II・EF70-300mm F4-5.6L IS USM(焦点距離:320mm ※フルサイズ換算)・1/640
・F10・ISO200・WBオート(中部国際空港)
羽田空港には第1、第2、国際線ターミナルのすべてに展望デッキがあります。国際線ターミナルは、最近増えている海外航空会社の飛行機を間近に撮ることができるほか、A滑走路の飛行機を第1ターミナルや管制塔をバックにねらえます。光の差す方向を考えながら移動して撮影できるので、航空写真ビギナーにも撮りやすいスポットです。
中部国際空港は伊勢湾にある海上空港で「セントレア」の愛称で親しまれています。全長300mの「スカイデッキ」は、滑走路までの距離が近くておすすめの展望スペース。いい場所を見つけたら、太陽光が当たる方向にも注意してください。基本は飛行機に光があたる「順光」の位置からねらいます。
撮影データ:EOS-1D X・EF70-200mm F2.8L IS II USM(焦点距離:165mm)・1/15・F4.5・ISO6400・WBオート(羽田空港)
羽田空港国際線ターミナルの展望デッキは24時間オープン。深夜〜早朝の撮影もできます。写真は夜間、東京湾ゲートブリッジを背景に到着ゲートへと向かう機体です。
☓ 失敗(フェンスが写ってしまった)
◎ 成功(フェンスが写っていない)
空港のフェンス越しに撮影するには、フェンスを消して撮ります。羽田空港展望デッキのワイヤーフェンスの場合、ワイヤーにレンズがかからないようにワイヤーとワイヤーの間にレンズをつけて撮影すれば(大口径レンズは除く)、フェンスの映り込みを消すことができます。これをしないとファインダーでは見えなくても仕上がりでフェンスがうっすらと画面に写ってしまうことがあります。
無理にワイヤーを広げたりする行為はマナー違反です。注意しましょう。
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