


撮影・講師:種清 豊
1982年、大阪府生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、写真家・竹内敏信氏のアシスタントを経て独立。主に日本各地に残る明治、大正、昭和初期のクラシックな素材を求めて撮影中。また、人物撮影や、デジタルカメラ専門誌、カメラ専門誌での執筆活動も行っている。
撮影・講師:種清 豊
1982年、大阪府生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、写真家・竹内敏信氏のアシスタントを経て独立。主に日本各地に残る明治、大正、昭和初期のクラシックな素材を求めて撮影中。また、人物撮影や、デジタルカメラ専門誌、カメラ専門誌での執筆活動も行っている。
仕上げ方編
「撮り方編」に続いて「仕上げ方編」では、プリントを仕上げるためのテクニックを紹介します。撮影時にしっかり機能設定した写真でも、プリントするとそのイメージは大きく変化します。撮影時の液晶モニター上で、プリントした写真の印象を左右する各種カメラ設定を決定するのは困難です。
でも、RAWモードで撮影すれば、ピクチャースタイルやホワイトバランスなどの設定をPC上で変更して画像調整が可能です。キヤノンのRAW現像ソフト「Digital Photo Professional 4(DPP4)」を使いながら解説しましょう。今回は「明るさ」「ピクチャースタイル」「シャープネス」を調整します。
明るさ調整
ピクチャースタイル
シャープネス
日没が近く薄暗いシチュエーションで、画面全体が少し暗く落ち込んだ印象の写真です。しかし、滝の白さは残したいため、明るさ調整でプラス0.6ほど画像を明るく調整することにしました。もちろん、プリンターやプリント用紙によって仕上がりは変わりますので、いくつか明るさの異なるデータを作り、テストを重ねてプリントを繰り返すのがベストです。
撮影時のカメラ設定は、私の場合、どのような被写体でもピクチャースタイルは基本的に「スタンダード」です。しかし、この作品の場合、水の白さを全面に見せたかったので、彩度やシャープ感を求めるより、しっとりとした柔らかい雰囲気を演出できる「ニュートラル」に変更しました。「ニュートラル」は被写体の持つ色などのディティールが飽和せず、本来の階調が重視される設定ですので、微妙な光を感じる作品に向いていると考えています。
ピクチャースタイルを「ニュートラル」に設定すると、シャープネス設定がゼロになります。プリント時に若干のメリハリをつけるため、デジタル画像におけるシャープネス処理は大切です。今回の写真では、しっとりとした雰囲気も残すために者―プネスを「1」としました。これでも十分なシャープネス効果が得られます。なお、過度なシャープネス処理により画像があれて見える場合がありますので注意しましょう。
※画像は、キヤノンのRAW現像ソフト「Digital Photo Professional4(DPP 4)」の操作画面です
→「DPP 4」の詳しい説明とダウンロード(無料)はこちらから。
※お持ちの機種が「DPP 3」対象の場合は、同梱されているCD(EOS Solution Disk)からインストールしてください。製品付属CDがご利用になれない方は下記よりダウンロードいただけます。必要なソフトウェアを選択してインストールしてください。
→「DPP 3」Windows版
→「DPP 3」Mac OS版
プリンターに顔料インクの「PIXUS PRO-10S」、プリント用紙には「キヤノン写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード]」を使用したときの落ち着きのある光沢感は、染料プリンターでは得られない一味違った仕上がりです。最高級用紙ならではの黒の締まりも一段と感じられ、にごりのない白い滝のグラデーションもしっかり表現してくれました。遠近感やディティールを見せたい風景写真に、立体感あるプリント表現を求める方にはおすすめの組み合わせではないでしょうか。
コンテンツを探しやすくなっています。ぜひ一度ご覧ください!