みんなをあっ!と驚かせる、遊び心のあるトリック写真に挑戦してみませんか?
アイデア次第で撮る人も撮られる人も楽しめる面白写真、その撮り方のコツとポイントをご紹介します!
不思議で楽しい“トリック写真”。試してはみたけれど、うまく撮れなかったという経験はありませんか?今回はちょっと工夫をするだけで撮れる、簡単なトリック写真の撮り方をご紹介。思わずニッコリしてしまうユニークな写真の撮影は、ご家族やお友達との思い出作りにもなりますよ♪
トリック写真を撮る前に、レンズで変わる距離の見え方を頭にいれておきましょう。一眼レフ、ミラーレス一眼に限らず、コンパクトデジタルカメラにもレンズのズーム機能がついている機種があります。レンズによって遠近感の見え方が変わるのです。広角レンズは広い角度が写せるし、望遠レンズは遠くのものを引きつけて大きく写すことができます。
それから、広角レンズでは近くのものは大きく、遠くのものは小さく遠くにあるように写ります。つまり、遠近感が強調されるのです。また、手前から奥までピントのあった写真が撮りやすいので、遠近法をつかったトリック写真には相性ぴったり。望遠レンズはというと、遠くにある被写体を大きく写せるため、その被写体が手前にあるもののすぐそばにあるような写真になるのです。この効果を圧縮効果といいます。
レンズの焦点距離だけではなく、もちろん実際の距離によっても見え方が変わります。カメラをのぞいてみて、撮りたいものから近づいたり離れたりして微調整をしながら、ベストな距離を探してみてくださいね。
上の画像は24mm(広角レンズ)と70mm(中望遠レンズ)で同じものを撮りました。比較をすると、遠近感の違いがわかりますよね。実際は大きなタワーも遠近感をきかせることで、小さなオブジェのように見せることができるのです!
「遠近法」をうまくつかうと、アイデア次第で、面白いトリック写真が簡単に撮れます。被写体は何でもよいのですが、手前にあるものと奥にあるものの大きさの差を出すために、なるべく離れて撮るようにしましょう。人物を被写体にするときは、撮る人がカメラで確認しながら、立つ位置を伝えるようにしてくださいね。
もうひとつのポイントは、「ぼけ」です。街灯やランプ、電飾など点状の光を“点光源”といいます。点光源をぼかすと、玉ぼけ、丸ぼけという、ぼんやりとした丸い光が写ります。電球が並んでいるような場所を背景にして、人物と合わせると、口からビームが出ているような面白写真になりますよ。
背景をぼかすときは、望遠レンズの方が大きくぼけます。そして、背景が遠くなればなるほどぼけるので、上手にバランスをとるようにしてください。広角レンズと望遠レンズでは、撮れるトリック写真が変わるということを覚えておいてくださいね。また、スマホのカメラはだいたい30mm前後の広角レンズですから、距離を上手につかえば、スマホでも遠近法のトリック写真が撮れますよ!
噴水をつかったトリック写真は、まわりに池があったので、少し離れたところから撮りました。カメラと人物は1mほどの距離で撮影。玉ぼけビームは240mmの望遠レンズをつかっています。ちょうどよい大きさの光が見つかれば、望遠レンズでなくても撮れます。絞りは開放F値にして、大きくぼかしてくださいね。
カメラの「アングル」と「回転」でも、トリック写真を撮ることができます。人物が飛んでいたり、宙を浮いているような写真を見たことがありませんか?上手に撮るコツは、カメラのアングル、角度です。見上げるような角度にすれば、高く飛んでいるように見せることができます。また傾斜のある場所、少し高さのあるところからジャンプしている瞬間を地面を写さないように撮ることで、大空を飛んでいるような写真に見せることができますよ。
カメラの設定はシャッタースピード優先モードを選び、できるだけ早いシャッタースピードで撮るようにしましょう。シャッタースピードが遅いと、ブレた写真になってしまいます。また、タイミングを逃さないように、何枚か連写で撮っておくのも大事なポイントです。
アングルだけでなく、カメラを傾けることでも不思議な写真が撮れます。人物を床に寝かせ、カメラを90度回転させるだけでもトリック写真になってしまうのです。斜めに傾ければ平らな場所も急坂に見え、真下に落ちていくような迫力のある写真になります。派手なアクションをつければ、あっと驚くトリック写真の完成ですね!
坂や階段の上でジャンプをしてもらい、坂の下から撮影しましょう。背景の建物や木々の見え方も、高いところを飛んでいるような印象になりますよ。急坂を落ちていくように見せる写真は、細い通路などで広角レンズをつかうと迫力がでます。
© SUZUKI TOMOKO
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