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光跡アートを楽しもう!-光跡写真の撮り方-

今回のテーマは“光跡アート”。夜景の写真で、走っている車のランプが光の線で写っている作品を見たことがありませんか?光が伸びて線状に写っている状態が“光跡”です。撮り方を覚えてしまえば、決して難しいテクニックではありません。ぜひチャレンジしてみてくださいね!

夜景撮影の中でも人気の高い“光跡写真”の撮り方をご紹介します!夜景は普通に撮影をしても綺麗なものですが、光跡写真では肉眼では捉えることができない美しい世界を表現できるのです!

光跡写真を撮るには

光跡写真は、長時間露光という長いシャッター速度で、動いている光の跡を捉える撮影方法です。そのため、三脚にカメラを固定して撮影する必要があります。使用するカメラをしっかりと支えられるサイズの三脚を用意してください。それからレリーズシャッターという、ケーブル式のシャッターボタンがあると、ブレを防ぎタイミングも計れるので便利です。レリーズシャッターがない場合は、カメラのシャッターをセルフタイマーに設定すればブレにくくなります。

長時間露光にするには、カメラの設定を“シャッター速度優先AE”に設定してください。被写体の動きの早さによっても違ってきますが、シャッター速度を好みの長さに設定して撮影してみましょう。シャッターが開いている時間だけ、光が線になって写りますよ。

おすすめのスポットは光が多い遊園地。観覧車などは長時間露光をすると、高速回転をしているかのような、面白い見え方になります。他にもフォトジェニックなアトラクションがたくさんあるので、賑やかな光の競演が楽しめますよ。

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観覧車を普通に撮った写真と、15?20秒の長時間露光をした写真を並べました。同じシーンなのに印象がまったく違いますよね。長時間露光をすると光の量が増えて、より華やかな雰囲気になります。動かない被写体をいれて静と動の対比を表現するのもよいですね。

光跡写真のバリエーション

光跡写真には色々なバリエーションがあります。ここでご紹介するのは“露光間ズーム”というズームレンズをつかった撮影テクニックです。露光間ズームとは、長時間露光をしている間にズームリングを回すこと。ズームリングを回すことで、光線が放射状に広がり、ブワッと飛び出したような写真になります。

露光間ズームは、シャッターが開いている間にズームを動かさなければなりません。そのため、シャッター速度を速くしすぎると、ズーム操作が追いつかなくなってしまいます。反対に遅くしすぎると、光跡がまっすぐでなくなってしまうのです。だいたい1秒ぐらいがやりやすいはずです。ズーム操作はゆっくり行なうのではなく、一気に動かすようにしましょう。

カメラを三脚に固定すれば、ブレずにまっすぐの光線が撮れるのですが、手持ちでも撮影は可能です。ラインが多少乱れても、面白い効果になりますよ。意図的にブレるようにカメラを動かせば、光に流れができて幻想的なイメージの写真が撮れます。また撮影をしながら、ハートや星などのモチーフを描くなど、カメラを動かすことで、さまざまなバリエーション撮影が楽しめます。

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露光間ズームは、シャッターを押している間にズームリングを回す撮影テクニック。光の多いイルミネーションを狙うのがおすすめです。左下の写真は、手持ちで露光間ズームをしたものです。ラインは歪んでいますが、これはこれで面白い効果になっています。カメラを動かすことで、光の流れを演出することもできますよ。

動きのある被写体を狙う

水辺での夜景撮影では、ぜひ長時間露光を試してみてください。海面に写り込んだ街明かりなどは、動きのある被写体になり、その水面の揺らぎは長時間露光をすることで、ギラギラとした映り込みではなく、なめらかな光の帯のような見え方になります。シャッター速度によって揺らぎの表情は変わるので、色々なシャッター速度で撮影しておきましょう。

長時間露光で一般的な被写体といえば、車や電車、船といった乗り物。ここでは船と車の光跡を作例として用意しました。シャッター速度によって、動きの様子や速さの印象が変わります。被写体の動いているスピードによって、適切なシャッター速度を判断し、決定してください。

車を撮る際は、なるべく交通量の多い場所、時間を狙いましょう。また歩道橋など、できるだけ高さのある場所からの撮影が効果的です。撮影をするときの車の数によっても変わりますが、10?20秒くらいを目安にするとよいですね。歩道橋での撮影は、道路からの振動や人が歩くことで揺れてしまうことがあります。場所選び、そして人の来ないタイミングを狙うなどの工夫をしてくださいね。

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光跡を撮るのに、もっとも身近な被写体は車や電車といった乗り物です。車の数が多いときは、シャッター速度を遅くしすぎると、明るすぎる写真になってしまいます。また、カメラの絞り値が点滅しているときは、適性の明るさで撮れないという警告ですので、撮影する前に確認しておきましょう。

© SUZUKI TOMOKO

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