フォトいろは - ワンランク上の鳥撮影のコツ ‐鳥の撮り方‐

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ワンランク上の鳥撮影のコツ ‐鳥の撮り方‐

色とりどりで美しい鳥たちは素敵な被写体。
ペットの小鳥や近所で見かける身近な鳥、そして大型の鳥まで、鳥撮影の魅力をお伝えします。

超望遠レンズと三脚がないと野鳥は撮影できないと思われがちですが、身近な野鳥では三脚なしの手持ち撮影も可能です。200mm前後のレンズを1本だけつけて、公園を散歩しながら気軽に撮影するのも楽しいものですよ。また、ご家庭で小鳥を飼っている場合は明るい標準レンズがあるとキレイに撮れます。手軽な撮影から、ちょっと遠出の野鳥撮影までのコツをご紹介します!

身近な野鳥を撮る

観察するだけでも楽しい野鳥たち。とくに都心ではあまり見ることができないと思われがちな野鳥たちも意外とすぐ近くにいるものです。庭先や近所の公園を探してみると、実に様々な野鳥に出会えます。200mm前後のレンズを持って、少し大きめの公園を歩いてみると、三脚を使わずに身軽に野鳥撮影を楽しめますよ。

野鳥の中で人気が高いのは、青い宝石ともいわれるカワセミです。事前にカワセミが出没するスポットや留まる枝等を調べておけば撮影できる確率も高まりますが、そうでなくても緑が多い公園の水場等を散歩しているとよくみかけます。小さな鳥なので見過ごしてしまいがちですが、青い体と「チー!チーッ!」といった鳴き声が特徴ですので探してみましょう。カワセミはとても素早く、飛んでいる瞬間の撮影は難しいので、まずは枝や岩に留まったところを狙いましょう。

それからメジロも人気があります。梅や桜の木に留まって、花の蜜を吸うメジロの姿はとても絵になりますよね。比較的警戒心の少ないメジロは、春になるとよく見かけることができます。意識して探してみると、意外にも近くで発見できる野鳥たち。耳を澄ましてよく観察して、その愛らしい姿を捉えてくださいね。

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海の近くではカモメが一列に留まる姿をよく見かけます。そっと近づいて斜めのラインで撮ると、写真にキレイに収まりますよ。身近にいるハトも飛ぶ瞬間を撮れば、迫力のある一枚に!

ペットの小鳥を撮る

ペットの小鳥撮影は、動きが素早すぎて難しいとあきらめていませんか?そんなときはカゴの中の鳥を撮影してみましょう。カゴの中だと動ける範囲が限られ、小鳥も落ち着いているので実は撮りやすいのです。

さて、写真の邪魔になる檻はボカして消してしまいましょう。カメラを絞り優先モード(Av.A)に設定し、絞り(F値)開放値(一番小さい数字)にします。こうすることでピントを合わせたポイント以外がボケます。今回の場合は、小鳥にピントを合わせているので手前の檻がボケて消えています。ただ、小鳥のすぐ隣の檻は距離が近すぎたので消えません。どうしても気になる場合は、止まり木の位置を真ん中に変えるか、望遠レンズで顔のアップを撮るなどして、構図を変えてみましょう。

小鳥を部屋の中で自由に遊ばせることができる場合は、自然な様子も撮影してみましょう。部屋の中は光が足りずにブレてしまうことが多いので、昼間の窓際など、明るい場所で撮るようにします。窓際で撮る際にはレースのカーテンを閉めておきましょう。こうすることで直射日光を防ぎ、柔らかな光の優しい印象の写真が撮れます。部屋の中で生活感のある物はぼかしたり、構図を工夫して写真に写らないようにするとよいですよ。

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室内では明るさが足りないことが多いので、明るいレンズが重宝します。単焦点レンズはボケ味もキレイなのでおすすめですよ。大きなカメラを怖がってしまう小鳥には、望遠レンズを使って、そっと遠くから狙いましょう。

大型の鳥を撮る

鳥の撮影を続けていると、簡単にはお目にかかれない珍しい鳥を撮りたくなってきます。そんなときは思い切って遠出をしてみましょう。大型の鳥を撮るのにおすすめな土地が北海道です。羅臼では2月にオジロワシとオオワシを見る流氷クルーズが実施されています。目の前でエサを奪い合う姿は迫力満点ですよ。飛んでいる野鳥を撮るときは、ピントを追従モード(AIサーボ、AF-C)に設定し、露出をプラス補正して被写体を明るく写しましょう。

それから、冬場に釧路や鶴居村の餌場に行くと必ずタンチョウ撮影ができます。ここでは500mmなどの超望遠レンズをつけて、三脚でじっくり撮影します。たくさんいる中から絵になる被写体を見つけ、よく観察をしながら、景色や他の鶴との位置関係にも注意して撮影しましょう。

野鳥撮影において超望遠レンズは必須といっていいですが、持っていない場合はテレコンバーターを使う手もあります。テレコンバーターは焦点距離を1.4倍や2倍にしてくれる優れものです。ただし1.4倍を装着すると1絞り分、2倍を使うと2絞り分暗くなるので、カメラの機種によってはオートフォーカスが効かなくなる場合もあります。事前にお持ちのカメラをチェックしておきましょう。またAPS-Cサイズのカメラを使えば焦点距離が1.6倍になるので、合わせて使うとより望遠で撮ることが可能です。

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条件がそろった晴れた冬の日の朝に発生する朝靄はとても幻想的です。ここに太陽光が差し込むと黄金色に輝きます。白鳥のシルエット写真は、黄金色の朝靄の中の白鳥を撮るために条件の良い日を狙って、日の出前からじっと待って撮影しました。野鳥撮影では、時が来るまで辛抱強く待つことや運も必要なのです。

© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE

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