結露したガラス越しに見えるのは、朝焼けに浮かぶ観覧車。静けさのなかでひときわ存在感を放っています。
ボケ具合がちょうどよく、ラフな指跡が見てとれることで臨場感が強まり、リアリティのある作品になっていますね。視点のユニークさを十分に引き出せているのが素晴らしいです。ふと外の様子が気になり、さっと拭って見た都会の朝焼けにひと時心を奪われている。そんな心境や、冷え込んだ朝の空気感まで伝わる、情景描写に優れた作品です。
(講評:門井ゆりか)
レトロな車両の色が目を引きやすく、その枠を使って浴衣の女性に注目させるフレーミングがとても上手です。左右に写る影と光も人物を引き立ててくれ、浴衣の柄も落ち着きがありどことなくノスタルジックな雰囲気を漂わせています。
浴衣ということから季節がうかがえ、これから花火会場へ向かうのかなと思わせられます。また、お顔が見えそうで見えないことが、この素敵な女性はどんな方なのだろうと想像をかき立てる、にくい切りとりとなっていました。
(講評:門井ゆりか)
テーマパークがなかなか作品になりづらいのは、旅行者や観光客の目線で撮っているからです。それらを捨て、意図してねらいを定めたことで、夜の遊園地が素晴らしい作品に様変わりしました。 勝因のひとつはピンク色でまとめようとしたこと。そして二つ目はライトアップされた観覧車などがもっとも鮮やかさを放つ、日没後の空が群青色に染まる時間帯に撮影したことです。もちろん画面全体をピンク色で覆った大胆なフレームワークも特筆すべきです。
(講評:山﨑友也)
浜辺でボール遊びをする若者たちを、シルエットで捉えました。と、ここまでならありがちな写真ですが、こちらの作品は思い切ったカメラアングルが功を奏しました。波打ち際にただ座って構えるのではなく、水面ギリギリまでカメラポジションを低くしています。通常ならカメラが濡れてしまうのではとためらいがちですが、こうすることで迫力ある絵に仕上がりました。画面左のサーファーも効果的で、神奈川のビーチがよく表されています。
(講評:山﨑友也)
しめ縄が結ぶ二つの岩の間から、ちょうど太陽が顔をのぞかせています。タイトルからすると初日の出ということですが、これを撮影できたということは、しめ縄の奥から日が昇ることをあらかじめわかっていないといけません。つまり作者は何度もこのスポットへ通い、この位置であればしめ縄の向こうに初日の出が拝めると把握していたのです。その努力が実り、3羽の鳥が初日を祝ってくれました。苦労と運が見事に重なった秀作です。
(講評:山﨑友也)
「朝の散歩」
umenohana さん
(入賞)
「黄昏の二人」
Ken さん
(入賞)
「うねり」
写八 さん
(入賞)
「明鏡止水」
19shan さん
(入賞)
「つゆのあとさき」
志田 民義 さん
(入賞)
「キラリ輝く竹林」
Juny さん
(入賞)
「海の禊」
やっちゃん さん
(入賞)
「影踏み」
toshi さん
(入賞)
「春の二ヶ領用水」
にっしー さん
(入賞)
「城山かたくりの里」
西那須野ジョガー さん
(入賞)
「47都道府県の魅力新発見フォトコンテスト2017」に応募された作品をご紹介いたしました。
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