ワンサイズ
余裕がある大きさ
使いたい機材をすぐに見つけてサッと取り出せるスペース的な余裕が欲しいですね。写真のように機材を詰め込むと奥のものを取り出すのがちょっと大変です。トレーを敷くなど工夫しないと、手前のレンズを落としてしまうかもしれません。
写真家に聞いた「防湿庫」選びのポイント
レンズにカビ!? そうなる前にぜひチェック!カメラ機材用「防湿庫」の選び方
高温多湿な気候は、カメラの大敵。
湿気対策の筆頭に挙げられるのが「防湿庫」です。2016年末に実施した会員さまアンケートでは、アンケートにご協力いただいた方のうち6割の方が「カメラ機材用の防湿庫やドライボックス」を所有していると回答されました。
でも、いざ防湿庫を買おうと思っても、その選び方は……?
そこで今回は写真家・合地清晃先生に「防湿庫」選びのポイントを伝授していただきます。
合地清晃1966年、岡山県生まれ。 '90年、写真学校卒業後、写真家・大山謙一郎氏に師事。コマーシャルフォトを中心にフリーランスとして活動するほか、カメラ雑誌への原稿執筆や撮影会指導等アマチュアカメラマンとの出会いも多く、楽しみながら写真を写すことをモットーに活動中。EOS学園東京校講師。
カビはカメラやレンズの大敵。写真家にとって機材の防湿対策は「死活問題」と言っても大げさではないほど重要課題。真新しいカメラにカビが生えることは稀ですが、とくに使用頻度の低いレンズのカビには注意したいですね。次のようなケースに1つでも思い当たるフシがある方は、とくに要注意です。
これがレンズに
発生したカビだ!
写真のようにカビが目視できるようだと、かなり症状は重いと言えるでしょう。
また、レンズをのぞき込んで見えない場合でも、カビが発生していることがあるので注意が必要です。
カメラボディ約10台、レンズ20数本が入る
大型防湿庫を愛用している合地先生
大切な機材をカビから守るもっとも手軽で確実な方法は「防湿庫」での管理です。機材を入れておくだけなので管理は簡単。いつでも安心してカメラが保管できる場所です。ホコリをかぶることもありません。
カビ対策として、乾燥剤(シリカゲル)入りのプラスチック製ドライボックスも使っています。ほとんど使用しない機材については、安価に保管でき経済的です。ただ、フタを開けると中の空気が入れ替わってしまいますし、乾燥材の寿命がくれば湿気も取れません。管理が面倒なんです。
機材のケアに神経をとがらせたり、管理に手間をかけたくないのであれば、防湿庫は写真生活の必需品ですね。
私が指導しているEOS学園の教室で、生徒さんからよく「どんな防湿庫を買えばいいのですか?」と聞かれます。防湿庫の選び方には重要なポイントがあるんですよ。
ワンサイズ
余裕がある大きさ
使いたい機材をすぐに見つけてサッと取り出せるスペース的な余裕が欲しいですね。写真のように機材を詰め込むと奥のものを取り出すのがちょっと大変です。トレーを敷くなど工夫しないと、手前のレンズを落としてしまうかもしれません。
小物整理できる
引き出し棚
棚を引き出せると奥のものを簡単に取り出せるため、引き出し棚がある防湿庫がいいですね。とくにフィルター類(じつはカビやすい!)など、奥までたくさん詰め込みたい小物整理に役立ちます。
棚板の可動性
写真のように、下から2段目の棚はレンズを縦置きするために他の棚より広くしています。
棚板の固定位置を上下に動かせるタイプがおすすめです。お持ちの機材の大きさに合わせて効率的に収納できますからね。
動作が気にならない静粛性
リビングルームや寝室などに防湿庫を置く場
合などは、小さな動作音でも気になります。静かにしっかり働いてくれる防湿庫であることが重要です。道具としての基本を高いレベルで満足させてくれることが防湿庫に求める条件ですね。
何と言っても防湿庫は安心感があります。機材を持ち出すときにカビなどの余計な心配をしなくて済むので、とても助かっています。まさに防湿庫は、写真家にとって縁の下の力持ち的な存在です。
おすすめ防湿庫
「オートドライ」シリーズ
合地先生に挙げていただいたポイントをふまえ、編集部がおすすめする防湿庫がこちら。東洋リビングの「オートドライ」シリーズの人気モデルです。数台のカメラボディのほか交換レンズ、カメラアクセサリーが充分に収納できるサイズです。庫内湿度はつねに20~50%をキープ。これでカビの心配からはさようなら~!
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