お手入れ定期便 vol.5

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ファインダーから少し目を離してのぞき込むと接眼レンズ部にホコリが見えることがあります。ただ、ファインダーに付いたホコリは、写真には写り込みません。
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ペンタプリズム下部にある「フォーカシングスクリーン」の表面にホコリやゴミが付着すると、ファインダーをのぞいた際に見えるので気になります。ただ、ここに付いたほこりやゴミは写真には写りません。気になる場合はスクリーン表面のホコリをブロワーで飛ばして清掃します。それでも落ちない場合は、キヤノンの各種メンテナンスサービスにご依頼ください。
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レンズに付いたほこりやゴミは、大きめにボンヤリと、薄く写り込んでしまうことがあります。CMOSセンサー表面に付着したホコリよりもお掃除が簡単なので、まずはレンズからキレイにしましょう。
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レンズ前玉と後玉をきれいに清掃後、ホコリの写り込みが消えたら、まずは問題解決。それでもホコリやゴミが写真に写り込んでしまう場合は、CMOSセンサー表面の清掃を検討しましょう。まずはレンズ、次にCMOSセンサーの順に清掃するのがポイントですよ。
カメラ内部に入り込み、CMOSセンサーの表面に付着したホコリやゴミは、小さくくっきりと写真に写り込みます。レンズ表面(マウント側)に付いたホコリやゴミは、大きくぼんやりと写真に写り込みます。
※ 写真は、参考イメージです
レンズが汚れているとき「ハーッ!」と息を吹きかけて、ティッシュペーパーでゴシゴシ拭けばレンズがピカピカに……そんなケア法はNGですよ!口から飛び出したツバが付着すれば、かえってレンズを汚してしまいます。細かいクズが出やすいティッシュペーパーは、レンズクリーナーとしては不向きです。

ホコリや砂などの付着物がついたままこするのは、レンズにヤスリをかけているのと同じこと。ブロワーでホコリや砂を取り除いてから、糸くずや繊維が出にくい専用のクリーニングクロスで拭きとるのが正しい順序です。カメラに付いたホコリの掃除も同様です。とくにCMOSセンサーやフォーカシングスクリーンをこするのは厳禁。取り返しの付かないダメージになってしまうおそれがあります。

強力なスプレー式エアダスターの風を当てれば、カメラやレンズに付いたホコリはすっきり……? でも、ちょっと待ってください。スプレー式エアダスターの中の液体がレンズやカメラにダメージを与えたり、ノズルが吹き飛んでカメラ内部のCMOSセンサーなどを傷つけるおそれがあります。大切な機材なので、優しい風をあててホコリを落としたいですね。おすすめの手順とポイントは、次のページでご紹介します。

ホコリを取り除くのですから、ホコリっぽい場所、風が強い日の屋外では避けたいところ。クリーンな室内、風のない場所がベストです。

カメラ内部のホコリを取り除く前に、まずはカメラ外側のケアから。ブロワーでカメラの外側に付いた大きなホコリを落とします。次にブラシで細かいホコリを払います。この準備を経て、レンズを外すようにします。

レンズを外したら、カメラのメニュー画面から「センサークリーニング」を選択。ミラーアップした状態でCMOSセンサーのホコリを飛ばします。このとき重要なのは、カメラを下向きにすること。上に向けていると余計なホコリが入ってきてしまうからです。

意外と忘れてしまいがちなのが、レンズキャップやカメラ側のボディキャップのホコリを飛ばすこと。カメラ本体同様、ブロワーでホコリを取り除きます。

仕上げとして、クリーニングクロスでカメラ全体をキレイにふきましょう。ここまでがセルフクリーニングの流れです。いつも愛機をクリーンな状態に保ち、快適に撮影したいですね。


ケアするときは、キヤノンの技術者にお任せください。キヤノンのメンテナンスサービス「あんしんメンテ」では、高度な技術を持つキヤノン修理センターの専門スタッフが、お客さまの大切なカメラ機材を点検・整備します。お引取サービス「らくらく定期便」もご利用いただけます。

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