お手入れ定期便 Vol.4

お手入れ定期便 Vol.4 緊急特集! ショートや腐食を引き起こす!? カメラ故障の原因「結露」を防げ! もうすぐ冬本番。厳しい寒さは、カメラやレンズにとっても過酷です。野外の撮影で冷えたカメラを暖かい部屋に持ち込むと、すぐに「結露」してしまいます。レンズ内が結露すると、数時間は撮影ができなくなることも……。それよりもっとコワイのは、結露による回路のショートや金属部品の腐食です。今回は、そんな結露から機材を守る方法をお届けします。

CONTENTS01 「結露」ってナニ? なぜできるの? 寒い冬のフィールドで撮影していて、暖かい部屋に戻ると、カメラのレンズが白くくもっていた……。それが「結露」という現象です。レンズが白くくもったままでは撮影になりません。「結露」を防ぐために、まずは「結露」とは何者なのかを知りましょう。

結露とは、カメラやレンズがこういう状態になること!

結露とは、空気中の水分が物体の表面で水滴になって現れる現象です。
たとえば、寒い屋外から暖かい部屋に入ったときにメガネがくもってしまった……。クルマ内部のガラスがくもってしまった……。よく冷えた早朝、部屋のガラス窓が濡れていた……といった経験、ありますよね。それが「結露」です。

写真例01

結露がカメラやレンズに及ぼす悪影響とは?

メガネやガラス窓の結露なら、しばらく放置すれば消えますが、カメラやレンズにとっては一大事! 極端に言えば、大切な機材の内部を水で濡らしてしまったのと同じこと。レンズ内が結露しているとシャープな映像が得られません。放置すればカビや腐食の原因になることも……。

写真例02

「結露」が発生しやすい4つのケースとは?

発生ケース1 寒い外での撮影から、暖かい場所に持ち込むときに注意!

「初日の出の撮影を楽しみ、冷えた体を温めるためにファミレスに飛び込んだら……」
「スキーをエンジョイしながら写真撮影。昼休みにレストハウスで暖を取っていたら……」
そんな急激な温度変化は、結露発生の原因となります。カメラだけではなくスマートフォンのレンズも結露しますよ。

写真例03

発生ケース2 家の中でも起こる!寒い部屋から暖かい部屋への移動も注意

結露は屋外→室内への移動だけで起きるとは限りません。寒い場所→暖かい場所への急激な温度変化で発生するので、家の中でも結露します。とくに冷えた部屋に置いてあった機材は、暖房が効いた部屋に移動させただけで結露してしまいます。

写真例04

発生ケース3 暖かい場所→寒い場所に移動した場合は、内部の結露に注意

結露の原理は、急激な温度変化による空気中の水蒸気の凝結です。暖かい場所から、急に寒い場所へ機材を移動させても結露は発生することがあります。
蒸し暑い夏、車のエアコンを急にかけたら、窓の外側が結露することがありますね。これと同じ現象が、カメラやレンズにも起きるわけです。

写真例05

発生ケース4 暖冬空の「天体撮影」にチャレンジしたらレンズがくもって結露!

PowerShot Gシリーズなど「星空モード」を搭載したカメラで、気軽に天体撮影が楽しめるようになりました。でも、「三脚にカメラをセットして星空撮影を楽しんでいたら、いつの間にかカメラやレンズが結露していた……
「数時間かけて長時間露光して星の光跡を撮っていたのに、結露でレンズがくもり、ぼやけた写真になってしまった……」といった結露トラブルにはご注意を!

写真例06

Topic 結露ってどうしてできるの?結露ができる原理

空気中に含むことができる水蒸気の量は、
暑いほど多く、寒いと少なくなります。

結露説明図

含むことのできる
水蒸気量が多い

少ない水蒸気量しか
含むことができない

この分の水蒸気が凝結して
物体の表面で水滴になったものが
「結露」です。


CONTENTS02 「結露」を防ぐコツ ぜひ実践してみて!カメラが雨で濡れたら拭き取ればOK。でも、カメラやレンズ内部の結露は、そう簡単にはいきません。結露を放置するとレンズの天敵=カビの原因にもなります。カメラ内部の結露は、電子回路のショートや金属部品の腐食、サビの原因にも……。だから防ぎましょう「結露」!

対策1 とにかく急激な温度変化を避ける

急な寒暖差が結露の原因。ですから、寒い→暖かい場所への急激な温度変化さえ避ければ結露しません。寒い屋外で使った機材を室内に持ち込むときは、玄関などの寒い室内にしばらく置いて、室温になじませるといいでしょう。
また、厚いウレタン素材のインナーがあるカメラポーチやカメラバッグは、冷えた機材を部屋に持ち込んだとき、機材の急激な温度上昇をやわらげてくれる効果があります。

対策例01

対策2 星空撮影では「レンズに巻くヒーター」で結露防止

星空撮影ファンの間ではポピュラーな結露防止グッズが「電気ヒーター」。レンズ本体の鏡胴にヒーターを巻き付けてレンズを温めて、空気が冷えて凝結し、レンズが結露するのを防ぎます。レンズ用の腹巻きですね。
「使い捨てカイロ」は、服などに貼り付ける前提で設計されています。用途を変えると温まらなかったり強く発熱してしまうこともあり、メーカーからは正しい用途での使用がアナウンスされているので注意が必要です。

対策例02

対策3 カメラ用防寒カバーを活用する

寒冷地用のカメラカバーを使うと、寒い屋外から暖かい場所に移動したときの急激な寒暖差を和らげることができます。
本来は極寒によるバッテリー消耗やメカのトラブルを防ぐためのアイテムですが、結露対策としても有効でしょう。

対策例03

CONTENTS03 それでも「結露」した!正しい対応とは? 結露防止対策をしっかりしていれば、結露は100%防げます。でも、うっかり結露してしまった場合、どんな対策が必要でしょうか。もしものときの結露対処法を紹介しましょう。

もしも「結露」してしまったときは?対処方法

対処1 寒い部屋に持ち出す(段階的に室温に戻す)

暖かい部屋に持ち込んだ機材に結露が発生したら、まずは寒い部屋に移動。段階的に暖かい室温に戻します。
冷えた機材をクルマに持ち込み暖房を入れると、かなりの確率で結露します。撮影後クルマに戻ったら、カメラポーチやカメラバッグに入れるなど、機材の温度が急に上がるのを避けましょう。

対処例01

対処2 ドライヤー(冷風)で優しい風を送って結露を飛ばす

ドライヤーを「冷風」にして、やや離れた所からやさしい風を送ってあげると、結露を飛ばす効果が期待できます。ただし、強い風を当てると、カメラやレンズ内部にホコリが混入するおそれがあるのでNGです。

対処例02

対処3 シリカゲル(乾燥剤)といっしょに密閉袋に入れる

結露してしまった機材とシリカゲル(乾燥剤)をビニール袋に入れて口を密閉します。食品保存用のジップ付き袋があると便利。ひと晩ほどこの状態にして、結露がなくなるかどうか、試してみてもよいでしょう。

対処例03
それでも結露が取れていない?どうする!
それでも、結露が取れていないかも、と思ったら…

あんしんメンテ「オーバーホール」のサービスが始まりました。

結露したままカメラやレンズを放置すると、カメラの故障やカビ、サビの発生原因になります。今回紹介した結露対処法だけでは心配……という場合は、キヤノンの技術者が機材を分解・点検するサービス「オーバーホール」のご利用をご検討ください。

キヤノンのカメラ&レンズ点検整備サービス「あんしんメンテ」。従来の「スタンダード」「プレミアム」に加え、2017年7月から機材の分解清掃を行いつつ検査や再調整をする「オーバーホール」のサービスを提供しています。

写真例01

「オーバーホール」では、キヤノン修理センターの専門スタッフが、製品を分解し内部の状態まで細かく検査・清掃、再調整を行うことで、製品本来の精度・機能を発揮できるようにメンテナンスします。日常的に撮影をなさる方、お仕事で機材を使用される方など、特にカメラとレンズの撮影頻度が高い方にお勧めです。

対象機種:
EOSシリーズ(エントリーモデル、ミラーレスカメラは対象外)
EFレンズ(EF-Sレンズ、EF-Mレンズは対象外)

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