
講師:門井ゆりか
(写真家、EOS 学園講師)

初心者のためのフォトレッスン
シリーズ
講師:門井ゆりか
(写真家、EOS 学園講師)
いい写真を撮るには「手順」がたいせつ! 紹介する「手順どおり」に撮影すれば、
プロっぽい写真が撮れますよ。写真の基本テクニックを「具体的&わかりやすく!」お伝えしていきます。
ぜひ実際にカメラに触れながらお読みくださいね。
今回は、カメラに内蔵されているフィルター機能を使って、イメージ豊かな写真に仕上げる方法を紹介します。
さぁ、レッスンを始めましょう。
雰囲気が違う4枚の写真。もとはどれも同じ1枚の写真です。
フィルター効果なしのオリジナル画像に、いろんなフィルター効果をかけています。
「そんなフィルター持ってない」ですって……?
いいえ、カメラ内蔵の機能「クリエイティブフィルター」を使えばいいのです。
※鉄道の撮影では軌道内に入らない、私有地に無断で入らないなど、マナーを守り安全に留意しましょう。(作例写真は安全なエリアから撮影しています)
※「クリエイティブフィルター」を搭載していない機種もあります(EOS-1D Xシリーズ、EOS 5Dシリーズなど)。また、機種によりフィルターの種類が異なる場合もあります。
※作例は解説用に、クリエイティブフィルター同等のフィルター効果を再現したものです。
カメラ内蔵のフィルター効果で、
かんたんに写真がセンスアップ!
見たままとは違う、写真の色合いや雰囲気をかんたんに変えられるカメラ内蔵のフィルター機能、それが「クリエイティブフィルター」です。
「トイカメラ風」の「寒色」を使うと、全体に青味がかった色になります。
回想シーンを見ているような面白い雰囲気になりますね。車両や菜の花などのように、
もともとの色もほんのりと感じられるので、実際の状況を崩し過ぎずに
イメージをガラリと変えることができます。
「クリエイティブフィルター」を
使ってみよう
今回の使用カメラ「EOS Kiss X8i」を例に説明しましょう。まずは、「クリエイティブフィルター」を使えるようにする手順です。カメラの準備はOK?
※EOS Kiss X8iの場合、クリエイティブフィルターは、撮影モード〈キャンドルライト〉〈手持ち夜景
〉
〈HDR逆光補正〉など一部の設定ではご利用いただけません。
まず、カメラの「ライブビュー撮影ボタン」を押して、液晶モニターを見ながら撮影する「ライブビュー撮影」に切り替えます。
次に、「クイック設定ボタン」(丸カコミ部分)を押し、表示された設定項目の中から〈クリエイティブフィルター〉を選択しましょう。
※表示はEOS Kiss X8iの場合。表示内容は機種により異なります。
あとは、下に並んだフィルター効果から使いたいものを選択するだけ。ライブビューなので、効果をモニター上でリアルタイムに確認できわかりやすいですね。
うまく設定できましたか?
笆カ各クリエイティブフィルターの効果は、こちらをチェックツꀀ(EOS Kiss X8i製品紹介ページ「かんたん撮影」の中程に掲載)
オシャレな色合いや雰囲気を楽しみたいときのおすすめフィルター効果は、「トイカメラ風」と「ソフトフォーカス」です。
「トイカメラ風」は、寒色/標準/暖色の3色から仕上がりを選べ、全体に色がかぶったような独特な風合いに仕上がります。また、画面の四隅が暗くなるため、ノスタルジックな雰囲気や、非現実的でオシャレな印象になりやすく、比較的幅広いシーンで使いやすいでしょう。
被写体の輪郭をぼかし、光や色が滲んだような仕上がりになるのが「ソフトフォーカス」です。柔らかさや幻想的なイメージを強調しやすくなるので、花などやさしい雰囲気の被写体に似合います。
モノクロ写真は、白と黒の階調だけで表現されるので、被写体に明るさの強弱があることが大切です。カラーでは派手に見える色の重なりが、モノクロでは同じような明るさで違いがわからなくなる場合もあります。
単にレトロな雰囲気を出すために「ラフモノクロ」を選択する場合もありますが、ただ色をなくすのではなく、形や明暗差を意識して撮ることがポイントです。まずは形のはっきりしたシンプルなものや、被写体と背景の明暗差がはっきりしたものから撮ってみるとわかりやすいですよ。
ラフモノクロにすると、簡単に写真のイメージが変わるので、遊び感覚で使ってみましょう。ただし、使いすぎると似た印象の写真ばかりになってしまうので乱用は禁物。効果の合うもの合わないものを見極めて使用しましょう。基本は被写体をしっかりと捉えること。そこに色や雰囲気の効果を付けるスパイスだと理解しましょう。
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