- 田中達也氏
- (写真家)
プロの写真家が使っている撮影機材をズバリ公開! 今回は、ドラマチックな風景写真やオーロラ、星空の作品でおなじみの写真家・田中達也先生が登場。冬の撮影フィールドでも快適に撮影できる装備を教えてもらいました。
(撮影協力:岩村ブラウンシーパーク)

プロの写真家が使っている撮影機材をズバリ公開! 今回は、ドラマチックな風景写真やオーロラ、星空の作品でおなじみの写真家・田中達也先生が登場。冬の撮影フィールドでも快適に撮影できる装備を教えてもらいました。
(撮影協力:岩村ブラウンシーパーク)
愛知県生まれ。医療ソーシャルワーカーとして精神障害者のケースワークに従事。その後、自然写真家として独立。身近な自然から風景・オーロラと幅広いジャンルを手がけ、繊細で力強い独創的な作風を特徴とする。オーロラと風景を組み合わせた一連の作品は海外からも高く評価され、カメラ誌・アウトドア誌・カレンダーなど多くの媒体に作品を発表している。
日本写真家協会・日本自然科学写真協会 各会員
Accessories
撮影に欠かせないアクセサリーはコレだ!
田中達也先生自身がプロデュースした
「T-Version」のロゴ入り、マミヤ製のカーボン三脚(現在は入手不可)。ネジ部にグリスを使わないので水洗い可能(砂浜で撮影した後のケアがラク)など、風景写真撮影に特化した工夫が盛り込まれています。
夜空に輝く星を目で見たままの「点」で写すには、長時間露光しながら星の動きに合わせてカメラを動かす(追尾)する必要があります。そんな撮影を可能にするのは、サイトロンジャパン製の星空追尾装置「ナノ・トラッカー」。超小型で本体の質量は400g!田中先生は、自分でクッション材を詰め込んだ小型ケースに収納してロケに携行。
単焦点レンズにはめてあるリングは、三脚に載せたレンズのバランスくずれによる微動を抑えるための装置。星の撮影では、ほんのわずかな振動も許されません。そのために田中先生がアルミを曲げたり、工場に発注して制作したモノ。精度の高い撮影に妥協のない田中先生の姿勢が現れている撮影ギアです。
Camera Bags
大切な機材を守り、運ぶためのアイテム!田中達也先生のカメラ機材を収納・運搬するキャリングバッグ類。撮影期間や目的地、ねらう被写体によってバッグやケースを使い分けています。ほんの一部をご紹介!
安心の日本製で評価の高いラムダザック。長年愛用しているモデル「霧ヶ峰」(現行品)は、カメラボディ3台のほか各種ズームレンズ5〜6本を収納可能。サイドポケットは取り外しも可能です。
「背負ってみるとわかるのですが、肩への負担が少なく、背中への当たりもソフトです」(田中先生)
クルマでのロケには、ほとんどすべての機材を持っていくという田中先生。ロープロ製のカメラバッグには、たくさんのレンズが詰め込まれていました。注目したいのは間仕切りクッションの使い方です。
「間仕切りは機材をしっかり固定するために活用しましょう。買ったまま動かさないのはもってのほか。不要になったカメラバッグから外すなどして、レンズを固定します」(田中先生)
Equipment & Gear
ちょっとしたアイデアと準備で撮影を快適に!冬の撮影ではカメラ機材以外のちょっとしたアイテムが、快適な撮影を可能にしてくれます。田中先生におすすめのアイテムをピックアップしてもらいました。
練り炭をケースに入れて燃焼させる方式のカイロは、燃料1本で約5時間もポカポカが持続。極寒地ではホワイトガソリンなどの燃料が揮発しないので、木炭カイロが最強だそうです。
寒冷地では、電気を起こす化学反応が弱まるため、バッテリーのパワーが長持ちしません。ですから、予備のバッテリーは必需品。
田中先生ご愛用のSDカード。撮影したら「裏返し」にしてケースに収めると、どれが撮影済みか一目でわかるそうです(すぐにマネしたい!)。1日撮影したら、1日分のフォルダを作ってバックアップします。
気象観測データを読み込んでオーロラの出現を予報するスマホアプリ「Aurora Forecast.」。北欧やカナダなどでのオーロラと風景作品をライフワークとしている田中先生も活用しているアプリです。憧れのオーロラ撮影に出かける日を夢見ながら、チェックしてみたいですね。
田中達也先生の「プロフェッショナル・ギア」、いかがでしたか? カメラやレンズの性能を100%引き出すための努力をいとわず、必要とあれば装置を部品から自作してしまう田中先生。プロフェッショナルな姿勢から多くのことが学べる取材となりました!
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