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- 猫のポートレート写真の撮り方(室内編)

来てほしい場所に来てくれるように誘導して撮ろう
猫は犬とは違って「お座り」など、この場所でこのポーズを……という動きの指定がしにくい動物です。この写真は、本の上に猫が格好良く立っているシーンを撮影しました。猫を無理矢理連れてきてこのポーズをさせようとしても、猫が嫌がって逃げてしまいます。そういうときは、大好きなオヤツやおもちゃで気を引いて、猫がこの場所に来たくなるように誘導して撮影することがポイントです。
撮影データ:EOS-1D X Mark II・EF70-200mm F2.8L IS II USM(焦点距離:85mm)・F4.5・1/250秒・ISO125

背景と猫の両方を照らすのがストロボ撮影のコツ
猫や犬にストロボは御法度だと思っている方も多いのですが、使い方を注意すればペットにもストロボが使えます。この作品は、2灯のストロボを使っています。1灯目は背景に向かって光るように設定します。もう1灯はカメラに取り付けたストロボを猫に向けて発光します。この場合、背景の方がやや明るくなるようなバランスに設定し、羽毛のような軽やかさを表現しました。
撮影データ:EOS-1D X Mark II・EF70-200mm F2.8L IS II USM(焦点距離:80mm)・F2.8・1/160秒・ISO100

曲線的なフォルムの猫のクローズアップも面白い
ときには猫の顔が入っていないパーツの写真も撮ってみましょう。猫の体は曲線で形成されています。犬とは違った柔らかい肉球や、おヒゲのアップは何とも言えないかわいらしさや美しさがあります。この作品では、ぐっとお顔に近づいて、放射線状に広がる髭をバランスよく撮ってみました。
撮影データ:EOS M100・EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM(焦点距離:28mm)・F3.5・1/20秒・ISO800
ポイントまとめ
猫に向かって強めの光を当ててしまうと、目が光ってしまいます。そういう場合は、目線を外すことによって目が光りにくくなります。
1)来てほしい場所に来てくれるように誘導して撮ろう
2)背景と猫の両方を照らすのがストロボ撮影のコツ
3)曲線的なフォルムの猫のクローズアップも面白い
写真・解説 中村陽子