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花をクローズアップするときは花全体を入れない
花芯を真横からねらっています。クローズアップで花の一部分を切り取るときは、どんな花の一部分なのか、無理に全体を見せようとしないのがポイントです。わかってしまうと花の印象のほうが強くなってしまうからです。また、クローズアップ時は、被写界深度が数mmになるのでピント合わせがとても難しくなります。ピントが合うまで何回も撮影して確実にピントの合った作品をゲットしましょう。
EOS 7D・EF100mm F2.8L マクロ IS USM・1/160・F2.8・-1補正・ISO400・WB太陽光:並木隆

細かなピント合わせはカメラの位置を前後に動かす
真正面から花芯をねらっています。通常、雌しべにピントを合わせるのが一般的ですが、それゆえ平凡な作品になりやすいという欠点があります。そこで、ピントの位置を手前や奥など、雌しべ以外に合わせてみましょう。ピント位置はピントリングを回すより、カメラを前後に移動させたほうが楽に行えます。ピントの位置を変えるだけで、これまでとは違った印象や新たな発見があるので、いろいろな花で実践してみましょう。
EOS 6D・EF100mm F2.8L マクロ IS USM・1/320・F2.8・+1/3補正・ISO1000・WB太陽光・撮影:並木隆

イメージに合う花を選び抜いてレベルアップしよう
クリスマスローズは、ほとんどの花が下を向いて咲いていますが、まれに横や上を向いて咲いている花があります。ほかの花よりもひとつだけ背の高いという条件が加われば、このように小さくフレーミングしても、ひとつの花だけを浮かび上がらせることができます。でも、このような条件の花がいつも見つかるかというと、見つからないほうが圧倒的に多いのが現実です。イメージに合った被写体選びも、作品のレベルを上げる重要な要素のひとつです。
EOS 6D・EF70-200mm F2.8L IS II USM・1/250・F4.5・+1/3補正・ISO160・WB太陽光・撮影:並木隆
ポイントまとめ
12〜4月まで、長い間楽しむことができますが、下を向いている花が多いので、撮りにくい花でもあります。葉やほかの花よりも背丈の高い花を選ぶと、アングルの自由度が高くなります。
1)花をクローズアップするときは花全体を入れない
2)細かなピント合わせはカメラの位置を前後に動かす
3)イメージに合う花を選び抜いてレベルアップしよう
写真・解説 並木隆