イラストレーションとコラージュ、二つの技法を行き来しながら作品の制作をしているアーティストのサトウナツキさん。仕事をしながらコンスタントに制作を続け、グループ展や個展を開催し作品の発表をしています。今回は、そんなサトウさんにiNSPiCを実際に使用してもらい、その使用感やiNSPiCの活用方法をオンライン取材でうかがってみました。
水彩やデジタルなどでイラストレーション作品を作ったり、写真や印刷物などを貼り付けたコラージュ技法で作品を作ったり、ふたつの技法を行き来しながら制作し、作品を発表しています。
サトウさんのイラストレーション作品
サトウさんのコラージュ作品
どちらの技法もコンセプトに大きな違いはないですが、コラージュ作品は自分の周りで起きたことによって感じた感情や記憶。イラストレーション作品では女の子をよく描いていることもあり、自分と同じ20代の女性の気持ちを描いていることが多いです。
イラストレーション作品はポストカードやステッカー、イラスト集などのグッズにして展開しています。
手のひらに収まるサイズ感がとても可愛いです!
元々小さいものが好きなので、たくさんプリントして集めたくなります。サイズがコンパクトなので、印刷も机の上でできるのが快適です。持ち運びもでき、充電しておけばコンセントもいらないので、出先で作業できるのも魅力的だと思いました。
スマートフォンの画面(iPhone SE使用)と、ステッカー用紙のサイズが近いので、出力されたときのサイズ感が想像しやすい点もよかったです。普段パソコン上で作業することが多いので、印刷してみると思ったより大きかったな、と思うこともあるので。また、複数の画像を一枚で印刷したいとき、事前に印刷用の画像を作っておかなくても、アプリ内でレイアウトもできる点もとても便利だと思いました。
画面上にあったイラストが、このように手にとれる形に変化するのは楽しいですね。プリントする前よりも愛着がわくような気がします。
あと、シール紙の比率がハガキの比率と同じなので、もともとポストカードとしてグッズ展開していたものを、調整する手間なくプリントできたのも嬉しかったです。ポストカードは、よくグッズにしている作家さんが多いと思うので、既に手元にあるデータをすぐシール化出来るのは嬉しいポイントです。
プリント時の色調整については、青みが強く出力される印象でしたので、イラストのデータと同じ色でプリントしたい時は黄色みが強くなるよう加工しました。また、線が細いと色が薄くプリントされることがあるので、いつもより線は太めに描きました。元々線が細くて描き直しの調整がしづらい場合は、iPhoneの画像調整機能「ブリリアンス」で数値をプラスにして調整すると上手くいくと思います。
加工前
加工後
グッズの包装、ラッピングとして、パッケージタグのように貼るのも楽しく使えそうです。その場でプリントできるので、展示やイベントの際に、名刺や来場者特典のような形でお客さんにお渡ししたりもできそうです。
あと、冒頭で少しお話しした、写真や印刷物などを貼り付けたコラージュ技法で作品を作ることもあるので、シールをコラージュの素材として貼って制作することもできそうだと思いました。
たくさんの人に展示に足を運んでもらって、生の作品を見てもらえる作家になりたい。インターネットで簡単に見れる時代になったけれど、やはり画面上だけでなく生で見てもらえることは本当に嬉しいです。そして、絵をお家に飾ってもらうこと。生み出した作品たちは私の元から離れていって欲しいと、昔よりも随分強く思うようになりました。私以上に作品を大切にしてくれる人の元で、新しい空気・空間の中で生きていって欲しい。そのためにも、アーティストとして、これからも精進していきたいです。
三重県生まれ。京都精華大学芸術学部版画コース卒業。
イラストレーションとコラージュ技法を行き来する。
自分自身を取り巻く出来事をテーマとしており、記憶や感情を文章化してから作品制作に取り組む。題材としたものを、一層色濃く大切なものへと昇華をさせるために作り続ける。
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コラージュ作品@kinoco3_collage