今回は、まーこさんの「リシアの気泡」を選びました。水槽の中に広がる水草についた小さな気泡をファンタスティックに表現されました。画面いっぱいに写すには、最適なレンズ効果で最短撮影距離が短いレンズを活用するとよいですね。作品のキーポイントは「レンズ」です。名作の決め手となったのは、どんなレンズでしょうか。考えてみてね。
写っているツブツブは気泡?だとすると、かなり小さな世界!
焦点距離はちょうど100mm、絞り値F2.8ということは……。
「うちの水槽に広がった水草のリシアから気泡がいっぱい!F2.8にこだわって撮影しました」とコメントを添えてくださったまーこさん。小さく細かい気泡を見たときの「感動&表現したい」気持ちが伝わってきます。
Exif情報を拝見すると、随所に「こだわり」が表れていますね。まず、カメラの「高輝度側・階調優先機能」を「する」に設定していることです。この機能は、撮影前のみ可能な設定です。ハイキーな作品(白が多い)や白トビ(いちばん明るい部分のデータがなくなる)をさせたくないときには最適であり、撮影する作品の仕上がりが見えているからこその設定と言えます。
さらに、ISO感度、ホワイトバランスの設定も的確です。また、撮影倍率の高い「接写」ができる中望遠マクロレンズ「EF100mm F2.8L マクロ IS USM」で、手前の気泡にピントを合わせ、圧縮効果で奥の気泡を引き寄せています。気泡をキラキラに見せるために、被写界深度の浅い表現ができるレンズとF2.8の絞りにこだわったことで、美しい仕上がりの名作になったと言えますね。
EF100mm F2.8L マクロ IS USM
ミクロの世界をマクロレンズで表現しよう!
デジタルフォトの「Exif情報」には、使用カメラ・レンズ、絞り数値、シャッター速度、ISO感度など、思いどおりに写真を撮るためのヒントが記録されています。つまり、Exif情報を理解することが、写真上達の近道! 「フォトテク・レッスン」では、皆さまからの応募作品を題材に、フォトテクを学んでいただきます。作品の募集は締め切りました。ありがとうございました。
※Exif情報とは… デジタルカメラで撮影した画像に含まれている情報のこと。撮影日時、カメラやレンズの機種、ISO感度、絞り値、シャッター速度、ホワイトバランスなどの各種設定が記録されています。