愛知県生まれ。医療ソーシャルワーカーとして精神障害者のケースワークに従事。その後、自然写真家として独立。身近な自然から風景・オーロラと幅広いジャンルを手がけ、繊細で力強い独創的な作風を特徴とする。オーロラと風景を組み合わせた一連の作品は海外からも高く評価され、カメラ誌・アウトドア誌・カレンダーなど多くの媒体に作品を発表している。
日本写真家協会・日本自然科学写真協会 各会員
こんにちは。写真家・田中達也です。「冬は寒いし、写真を撮りに行く気分になれない」なんて思っていませんか? 冬こそ風景写真の季節! 全3回にわたって冬にしか撮れない風景写真の撮り方をお伝えしていきます。この時期にしか見ることのできないドラマチックなシーンの撮影を楽しみましょう。
「雪の色は何色?」と聞かれたら、多くの方は「それは白に決まっている!」と思うでしょう。でも、それは人間の目が引き起こす錯覚です。実際の雪の色は「無色透明」。色がない雪だから、光の状態や環境に応じてさまざまな雪色を見せるのです。 今回のテーマは、冬の風景写真の「新常識」。思い込みや常識が引き起こす誤解にメスを入れてみました。
撮影データ:EOS-1Ds Mark III・EF70-200mm F2.8L IS USM・F14・6秒・ISO100・ WBオート
撮影地:長野県茅野市
「滝壺の音色」
降雪も落ち着いた1月下旬。蓼科高原にある明治温泉を訪れました。ここは横谷峡の上流部に位置し、宿のすぐ近くに「おしどり隠しの滝」があります。気温は氷点下10度以下。 安易な防寒具では撮影に打ち込めません。この日の滝は水量が少なく、流れも緩やかで滝壺に落ち込む音も静か。静寂の森にリズミカルな水音がこだまします。この静寂感を再現するために6秒のスローシャッターで表現してみました。
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