フォトいろは - ワンランク上の動物園写真のコツ ‐動物園での撮り方-

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ワンランク上の動物園写真のコツ ‐動物園での写真の撮り方‐

動物たちの魅力を引き出す素敵な写真を撮って
また違った動物園の楽しみ方をみつけましょう。

様々な動物に会える動物園。家族や友人との記念写真もいいですが、せっかくだから、ここでしか撮れない動物たちの写真をきれいに撮ってみませんか。
檻がジャマで上手く撮れない、動物が寝てばっかりだから、つまらない写真しか撮れない。
そんな悩みもちょっとしたコツで解消。きっと見違えるような写真を撮れるようになりますよ。動物園での撮影方法をマスターして、動物たちの魅力あふれる写真を撮ってみて下さいね。

撮りたい動物をよく観察してベストショットを狙おう

動物園の撮影で大変なのは、動物たちがこちらの思い通りに動いてくれない事です。良い瞬間を撮れるかどうかは運次第...と考えがちですが、必ずしもそうとは言い切れません。

たしかに運の要素も大きいですが、撮りたい動物をよく観察する事でベストショットの確率はグンと上がります。

動物は種類によって動きに特徴があったり、個体によって不思議な動きを見せてくれる子がいます。その特徴的な動きを見逃さない為に、まずはジッと観察。この段階では、まだカメラでは狙わずに肉眼で観察してみて下さい。カメラで見ると、どうしても視野が狭くなってしまいますから。

しばらく観察していると急に走り出したり、毛繕いを始めたり、一緒にいる仲間とじゃれ合ったりと様々なしぐさを見せてくれます。急に動き出されたのでは撮るのが難しいと感じるかもしれませんが、よ〜く見ていると、寝ている子が耳をピクピクさせたり、ただグルグルと歩いていた子の歩調が変わったりと微妙な変化があります。この微妙な変化を見つけたら、カメラを構えて狙いましょう。

慣れてくると、何頭もいる檻の中からどの子がおもしろ動きをしてくれそうかが予測できるようになってきます。ジッと観察するのは大変ですが、微妙な変化の後にシャッターチャンスが待っている!と思って、辛抱強く待ってみてください。

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広い檻の中に何頭もいる場合は、まず全体を観察して良い動きをしそうな子を絞り込んでカメラで狙いましょう。ちょっと難しいですが、特定の個体を狙っている時も全体の観察を続けられるようになると、他の個体の面白い動きに瞬時に対応できて、良い瞬間を逃さずに撮れるようになります。

ジャマな檻を消して撮ろう

動物園撮影がうまくいかない原因の1つは「檻」の存在です。動物と人間を守る大事な檻も写真撮影に関して言えばジャマな存在ですね。せっかく動物のかわいいしぐさやかっこいい姿を撮っても檻が写ってしまっては、ただの状況写真になってしまいます。この檻を消して、まるで野生動物を撮ったかのような「作品」に挑戦してみましょう。

やり方は簡単です。カメラのモードを絞り優先モード(AvまたはAモード)にします。このモードでは絞り(F値)を自分で設定できるので、一番小さい数字(開放値)に設定して下さい。付けているレンズによって開放値は異なりますが、数字を小さくすると背景や手前のものがぼけやすくなります。この状態で檻の中の動物にピントを合わせると、手前にある檻がぼけて見えなくなります。ただし、檻と動物の距離が近いと檻が消えないので、できるだけ檻から離れている動物を狙いましょう。また、たとえ離れていても、あまりにも太い檻は消えません。その場合は望遠レンズで檻と檻の間から動物を狙って、画面内に檻が入らないようなアングルで撮影しましょう。

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撮影場所の状況に応じて、檻をぼかして見えなくするか、檻を画面に入れないように撮るかを決めましょう。オススメは檻をぼかす方法です。望遠レンズを使うと、よりぼけやすくなるので持っている方は望遠レンズを使ってみて下さい。持っていない方やコンパクトデジカメの方は一番ズームで撮るとぼけやすくなりますよ。

きれいに見える構図を意識しよう

ジャマだった檻が消えてスッキリと撮れるようになりましたが、まだ注意する事があります。

それは人や人工物が入らないような構図で撮るという事です。せっかく檻を消しても、動物のすぐそばに人工物があると当然ながら野生っぽさが無くなってしまいます。

例えば360度どこからでも見る事ができるような猿山の場合、普通に撮ると自分の反対側で見ている人が写真に映り込んでしまいます。そんな時は猿山のてっぺんにいる猿を空抜けで撮ってみたり、また、飼育員が出入りするドアのすぐ近くでくつろいでいる動物を撮りたければ、思い切って顔のどアップを撮ってみるなど、余計な物が入らない構図で撮るように心がけましょう。

小さな動物は比較的簡単に全身を入れられますが、体の大きな動物の場合は全身を入れようとすると余計な物が入り込む可能性が高くなります。自分の立つ位置や構図をよく考えて撮影しましょう。

動物の全身を撮る時は、広角レンズで狙うよりもちょっと離れた場所から望遠レンズを使って撮る方がうまくいくこと事が多いです。なぜなら、同じ被写体でも広角レンズよりも望遠レンズで狙った方が映り込む背景が少なくなるからです。望遠レンズやズームを使って、そもそも映り込む背景の範囲を狭くすれば、人工物が入り込む可能性も少なくなりますね。

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背景に気を配って、できるだけ人工物が入らないようにしましょう。
広い画角で撮れる場所では、画面に空間を持たせて撮るとスッキリとした写真に仕上がります。空間を空ける時は、被写体の顔の向いている方を空けるとバランスが良くなるので試してみて下さい。

© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE

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