せっかくカメラを買ったから、設定を工夫して撮りたいけど難しいことはよくわからない...。そんな方のために、フォトグラファー大野さんによるスイーツの撮り方のコツと一緒に、カメラの設定をわかりやすく紹介していきます!
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初心者の方でも使いやすい、本格機能も兼ね備えたミラーレスカメラ。片手でもラクラク扱えるほど軽く、カバンに入れてもかさばらないのがポイント!
可愛いカップケーキをリズム感よく並べてグラフィカルに、おいしさ楽しさ明るさが伝わるように撮りました。キレイに並べた中に1つは一口食べて、1つは横に寝かして画面の中に動きを出したのがポイント。動きを出すことで元気さや楽しさ、リアル感など様々な表情につながります。
カップケーキの多様な色と形の魅力を見せるため数個あるカップケーキをバランスよく構成して真上から撮りました。一つで撮るとポツンと寂しく見えてしまう小ぶりなものは並べたり重ねたりすると見栄えがします。
構図を意識して
撮りたいときは?
同じ被写体を撮るときも、構図を変えれば全く違う印象の写真になります。いくつかの基本の構図があるので覚えておくといいですよ。構図を考えながら撮影するときは、画面にグリッドを表示させてみましょう。被写体のバランスを考えやすくなりますよ。
①<MENU>ボタンを押してメニューを表示
②[機能設定タブ]の項目から機能設定を選択
③[撮影情報表示設定]を選ぶ
④[グリッド]を選ぶ
⑤項目を選ぶ
◎まずは9分割にしてみるのがおすすめです!
ゼリーやフルーツの瑞々しさを表現するために透明なガラスの器を選びハイライトにこだわって撮影しました。また影をピンク色にしてフルーツゼリーの世界観を演出しました。
フルーツの鮮やかな色を引き立てるためにピクチャースタイルをスタンダードにして色の濃さをプラス2にしています。食べ物の色は鮮やかになり過ぎると作り物っぽくなってしまったりケミカルに見えしまい美味しそうに見えないのでピクチャースタイルはスタンダードかニュートラルがおすすめです。
ピクチャースタイルを
設定してみよう
ピクチャースタイルは写真表現や撮りたいものにあわせて選ぶだけで、簡単に思い通りの色合いで写真を撮れる機能です。より印象的な写真を撮りたいときに便利な機能なので覚えておきましょう。「スタンダード」は鮮やかでくっきりした写真になるので、通常はこの設定でほとんどのシーンに対応できますよ。
モードを[M][Av][Tv][P]のどれかにして設定をしましょう。
①画面右上の[Q]をタッチ
②上から3番目をタッチ
③イメージに合った[スタイル]を選ぶ
ホワイトバランスを
設定してみよう
写真の色味や雰囲気は「ホワイトバランス」でも簡単に変えることができます。 通常は「オート」にしておけば大丈夫ですが、自然な色合いにならない場合は、他の設定を試してみましょう。
モードを[M][Av][Tv][P]のどれかにして設定をしましょう。
①画面右上の[Q]をタッチ
②上から2番目をタッチ
③イメージに合った設定を選ぶ
「EOS M200」はフェイスジャケットで気分に合わせたコーディネートを楽しめます。ポップなカラーから、シックなレザージャケットまで、自分らしいフェイスジャケットを選んでみては?
可愛く撮りがちなパンケーキをシックで重厚感のある雰囲気で撮影。キレイに完成しているシーンではなくシロップをかけている瞬間を捉え重厚感に加えシズル感をプラスしました。
立体感を出すためにサイド光(横からの光)で撮影。またシックな世界観にするためにレフ(光を反射する白い厚紙)は使わず影を強めに落としています。この写真は、左側にレフを使用した場合の仕上がりです。この場合は影が弱くなり明るい印象でパンケーキを見せることができます。
思い通りの明るさで
撮るには?
写真自体の明るさを調整したいときには「露出補正」の設定をしてみましょう。「露出補正」では明るくすることを「プラス」、暗めにすることを「マイナス」と表現しています。
モードを[M][Av][Tv][P]のどれかにして設定をしましょう。
①画面の下の露出レベル表示をタッチ
②画面を見ながら明るさを調整
パンケーキとシロップを引き立てるため背景にはピントが合わないように絞りを浅くしています。
背景をきれいにぼかすには?
背景をきれいにぼかしたいときは「絞り優先AEモード<Av>」で撮影をしてみましょう。「絞りを浅くする」というのは、「ボケ度合いを調節するための数値(絞り数値)を小さくする」という意味です。絞りを小さくすると背景はボケやすくなり、大きくすると全体にピントが合うようになる、と覚えておきましょう。
①撮影モードを<Av>にする
②画面の下の絞り設定をタッチ
③数値を変更する
カメラ設定を正しく理解して撮影できるようになると、自分の思い通りの写真を撮れるようになります。はじめのうちはついオートで撮ってしまいがちですが、少しずつチャレンジしてみてくださいね!