フォトいろは - イメージどおりの写真を撮ってみよう!-シャッタースピードの話とコツ-

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イメージどおりの写真を撮ってみよう!-シャッタースピードの話とコツ-

時間を自由に操れるシャッター速度。一瞬を切り取ったり、流れを写し込んだりと思い通りの表現を楽しんでみましょう。

表現手法にあったシャッター速度を選定できれば作品の幅ももっと広がります。高速シャッターで一瞬の動きをピタッと止めてみたり、低速シャッターで流れを写し込んでみたりと色々と試してみましょう。同じ被写体を撮ってもシャッター速度の違いだけで作品の印象がガラリと変わります。

シャッタースピードとは

シャッタースピードとはシャッター幕を開けている時間の事を指し、このシャッター幕が開いている間にセンサーが光を取り込みます。つまりシャッター幕の開いている時間が長い(低速シャッター)ほど多くの光を取り込み、開いている時間が少ない(高速シャッター)ほど少しの光しか取り込めません。取り込む光の量を調整する事が出来るシャッタースピードは適正露出で撮影するためにとても重要な要素なのです。シャッタースピードはTv(S)モードやMモードでの撮影時に操作する事ができ、1/125や1/250といった秒数で表示されます。この秒数を変える事で好きなシャッタースピードで撮影する事が出来ます。

さてここで噴水の写真を見比べてください。片方は高速シャッター、もう片方は低速シャッターで撮影した物です。同じ噴水でもシャッタースピードが違うだけで写り方が全く異なります。実はシャッター速度は明るさを調節するだけでなく様々な表現を生み出す魔法と言ってもいいでしょう。

シャッタースピードを理解し使いこなせばピタッと止まった写真も時間の流れがわかる写真も自在に表現する事ができるようになります。「時間」を自由に操り、目にも留まらぬ「瞬間」や幻想的な「時の流れ」を写してみましょう。

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わんこの走る姿も高速シャッターと低速シャッターで撮り比べたものです。高速シャッターでは走りの瞬間を捉え、低速シャッターは流し撮りという手法で背景を流し躍動感が伝わる写真に仕上げました。

高速シャッターで瞬間を写す

動いている被写体や人間の目では捉えきれない一瞬の動きを撮りたい時はシャッタスピードを速くして瞬間を捉えましょう。目で見ていると一瞬すぎて見えないものも高速シャッターで撮るとはっきりとした形として写し出すことができます。水風船が割れた瞬間やミルククラウンは特殊ですが高速シャッターを体感するにはとてもいい例です。1/1000以上のシャッタースピードで撮ることで肉眼では捉えきれない「瞬間」が写し出されています。

この他にも、もっと身近にも高速シャッターで撮りたい瞬間は沢山あります。例えばペットが元気に走っている瞬間もその一つです。楽しそうにハードルを飛んでいる姿も高速シャッターで時間を止めると生き生きとした表情がよくわかりますよね。動物がジャンプした瞬間の写真はこのように高速シャッターを切ることで撮る事ができるのです。子供の運動会などの動きのあるシーンも高速シャッターで撮りましょう。動く被写体を撮る際は追従モードでピントを合わせ連続撮影すると成功率がアップします。

高速シャッターで明るさが足りない時は絞りISO感度で調整して適正露出で撮るように心がけましょう。

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目では追えない一瞬を捉えられるのもカメラの醍醐味です。1/1000秒以上の高速シャッターに設定したら後はシャッターチャンスを逃さずにしっかり撮りましょう!

低速シャッターで幻想的に撮ろう

低速シャッターでは時間の流れを写し出した幻想的な写真を撮る事ができます。最もわかりやすいのは水や光の流れです。例えば滝の場合、上から下まで流れ落ちる水を写し続けることでまるで白い絹のように表現できます。夜の道路を撮れば車のヘッドライトやテールランプが光の道を作り、観覧車は光の輪を作り出します。

これらのシャッタースピードは4秒、8秒、30秒とどれもかなりの低速です。このような低速で撮る時はもちろん手持ち撮影はできないので三脚は必須です。またシャッターを切る時の振動でブレてしまう事もあるのでレリーズを使うか2秒のセルフタイマーを使うようにしましょう。30秒以上シャッターを切っていたい時や自分の好きなタイミングで撮影を終えたい時はシャターボタンを押している間シャッター幕を開いている「バルブモード」で撮影しましょう。

また昼間の交差点を低速シャッターで撮ると動いている車や人物が写らない無人風の写真に仕上がります。昼間に低速シャッターで撮る際にはNDフィルターが必要になりますが、これも低速シャッターでしかできない楽しみ方です。

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低速シャッターでは三脚が必須です。昼間の交差点ではNDフィルターを使用してBULBモードで撮影。シャッターを60秒開けているので歩いている人物が見えなくなっています。光の文字も同じくBULBで撮影。シャッターを開けている間にペンライトで空中に文字を書けば完成です。

© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE

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