撮影に慣れてきたら、あなたらしさを出した作品作りに挑戦してみましょう。
1つの作品にじっくり時間をかけてみるのも良いものです。
写真はいろいろな人に見てもらい評価してもらってこそ上達します。自分らしさを出した作品を撮りためてBOOKにしておくのも良いでしょう。
作品撮りで大切な事は何をどう撮りたいか?です。人それぞれ撮りたい物は違い、どう表現したいかも十人十色です。例えばお花が好きな人なら何のお花をどう撮るか?を考えます。アジサイの花弁を写したいのであればマクロレンズと三脚の用意が必要になってきますし、アジサイが一番綺麗な時期や場所を知る必要があります。このように何をどう撮るかによって、用意する物や心構えも変わってきます。
また、先に作品のテーマを決めてそれに合ったシチュエーションを探したり演出してみても良いでしょう。とはいっても初めての作品撮りでは何を撮って良いかわからない何てこともあるでしょう。そんな時はまずは好きな写真のまねっこからスタートしてみても良いでしょう。写真展や写真集、ネットで見た気になる作品を良く観察してみて、自分が撮った写真とどう違うのか、どうやって撮っているのかを研究していくと、創作意欲が湧きやがて自分らしさを出すことが出来るでしょう。
夕陽の作例は「夕陽にキス」といったテーマを頭に描いて撮影場所と時間帯、撮影アングルを考えました。子供の集中力と夕日が沈むまではほんの一時なので、この少ない時間で集中してキスシーンを狙っています。
金魚の写真は水槽の上から撮ったものです。手を近づけるとエサをもられると思って口をパクパクするのでその時を狙いました。くつろぐわんこの写真はハンモック等の小物を用意し新緑の中で撮影しています。
撮影する上で撮影場所選びはとても重要です。なぜなら素敵な作品を作るためには素敵なロケーションで撮る必要があるからです。例えば作例にある入学の前撮り写真は満開の桜並木の中で撮影しました。桜並木を使った撮影では特にロケーション選びが重要になります。お花見の人気スポットでは多くの観光客が入り込んでしまうので、なるべくマイナーな桜並木を見つける必要があります。このような場所を見つけるためにネットで情報を集め、実際に下見をし、その中から最高のロケーションを選びます。一つの作品を撮る為に何日もロケハンをする事もあるぐらい場所選びは重要なのです。
猿の親子写真は長野の地獄谷温泉で撮影したものです。このシーンを撮る為に撮影日を子猿が産まれる5月頃に決め、地獄谷温泉のウェブサイトや天気予報をチェックして条件の良さそうな日を選んで撮影に行きました。
花火撮影に関しても撮影場所は重要です。打ち上げ会場近くは混むので三脚を立てられない場合もあります。少し離れた場所でもしっかりと見られる穴場をいくつか知っておくと落ち着いて撮影することができます。
自然相手や時間が限られている撮影では、撮影場所・日時・準備する物をしっかり把握する事でイメージ通りの作品を撮る事ができるのです。
花火撮影ではバルブ機能とうちわを使って多重撮影しています。花火にピントが合った写真と敢えてピントをずらした写真を入れ込む事によって幻想的に仕上げました。
撮りたいイメージに近づけるためにカメラの設定はもちろんの事、時には演出も必要となります。アジサイ並木の写真は梅雨をイメージして人工的に雨を降らせました。雨の感じが良く分かるようにシャッター速度を少し遅めの1/60秒に設定しています。雨を降らせる場所や降らせ方も写真に影響してくるので、まずは主役のわんこは無しで何度も練習しコツをつかんだ所でいざ本番撮影となります。こうして時間をかけて1枚の作品が創り上げられるのです。
「羽ばたく鳥」の作品は生え始めたひよこの羽がまるで天使の羽のように可愛らしかったので、空を飛んでいるイメージを撮りたいと思いセットを作りました。空柄の背景紙と手前には白い綿を配置し空を表現。あとは飛び立つように羽ばたくまでじっと待って撮影しました。
「マタニティヌード」作品はお腹に宿った命の素晴らしさを表現するためお腹にスポットライトが当たるよう光を調整しています。また、ヌードがいやらしくならないように黒バック&モノクロで仕上げました。このように時には演出してじっくり撮る写真も楽しい物です。今までに培ってきた撮影のノウハウをフルに生かし、思い描く物を形にしてみてください。撮りためた作品を写真展等で発表する事が出来ればあなたの写真もまた誰かの心に強く残る事でしょう。
その1枚を撮るために、シチュエーションや光、瞬間を大切にしてこそ素敵な作品が産まれます。金魚の作品は金魚単体と花火背景の2枚の写真を多重露光で表現しています。
© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE
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