光の向きをあらわす言葉に、順光・斜光・逆光などがあります。それぞれの光には特徴があり、同じ被写体であっても、光の方向によって写真は変わります。まずは被写体にどう光が当たっているかを意識してみましょう。
写真を撮るのに重要な光の向き。今回は被写体の斜め先方から当たる「斜光」の特徴を知り、その特徴を活かした写真を撮るポイントをご紹介します。印象的な写真が撮れるようになり、表現の幅が広がるはずです。
まずは写真を撮るとき、どこに太陽があるかを意識してみましょう。季節や時間によって太陽の位置は変わりますよね。太陽の位置を探さなくても影は反対側に伸びるので、どこを見ていてもだいたいの位置はわかるはずです。光と影をしっかりと観察してくださいね。
「斜光」は被写体に斜め手前から当たる光のこと。被写体の左右どちらかの片側に影ができます。光と影のバランスがよく、立体感が表現しやすい光といえます。そのためさまざまなシーンや被写体の撮影でつかわれる光です。都市風景や自然風景では、光と影によって被写体を立体的に見せることができます。
人物やペットなど、被写体を動かせるならば、イメージ通りの光になるように移動してもらうのがベストです。でも風景を撮影する場合は、被写体を動かすというわけにはいきません。自分が動いてベストな撮影ポジションを探したり、光の方向がよい時間帯まで待ってみるなど、アプローチを変えてみましょう。夏期は太陽の位置が高く、朝夕が斜光での撮影のチャンス。冬季は太陽の位置が低いので、日中でも斜光になる時間が多くなります。
人物やペットなど、被写体を動かせるならば、イメージ通りの光になるように移動してもらうのがベストです。でも風景を撮影する場合は、被写体を動かすというわけにはいきません。自分が動いてベストな撮影ポジションを探したり、光の方向がよい時間帯まで待ってみるなど、アプローチを変えてみましょう。夏期は太陽の位置が高く、朝夕が斜光での撮影のチャンス。冬季は太陽の位置が低いので、日中でも斜光になる時間が多くなります。
光は方向だけでなく、強さによっても印象が大きく異なります。屋外で直射日光があたるような場合は、光と影の明暗差がはっきりするので力強い印象になります。女性ポートレートなどは、不向きな光といえます。また顔の向きによっては影が多すぎて、表情がほとんど見えなくなってしまいます。なるべく光の方を向くように撮影しましょう。
屋外だけでなく、室内でも窓を利用して斜光撮影が楽しめます。屋外よりも室内の方が、光をコントロールしやすくなります。直射が当たるようならば、レースのカーテンをつかって光をやわらかくしましょう。光と影がやわらかく、やさしい雰囲気になります。
斜めから光があたる斜光は、ドラマチックな雰囲気が出しやすい光です。被写体にメリハリがついて奥行きのある写真が撮れるのです。明暗差があるので、露出を暗い方か明るい方のどちらに合わせるかを決めましょう。ドラマチックな雰囲気を強調するならば、アンダー目の露出がおすすめです。
人物撮影での斜光は、正面を向いていれば問題ないのですが、顔の向きが影の方向になると表情が見えづらくなるので気をつけるようにしましょう。上部の人形とヤギの作例で確認してくださいね。奥行きの少ない平面的な被写体も、斜光ならば光と影で立体的に感じられますよ。
バランスのよい光と影が特徴の斜光ですが、被写体の影も魅力的です。とくに朝と夕の時間帯は、太陽が低い位置にあるため、長く印象的な影があらわれます。影を邪魔なものではなく、被写体として捉えてみるのもよいですね。
影をメインの被写体として撮影する場合は、人物や自転車、ガス燈のようなライトなど、形が特徴的な影の方が魅力的です。また色々な影を発見する楽しみもあります。暗い場所で影を撮るときには、手ぶれに気をつける必要があります。ISO感度を高めに設定するようにします。
朝夕の太陽は色温度が低く、画面全体が赤っぽい色にうつるため、あたたかみのある写真になります。写真の色は、ホワイトバランスを使ってコントロールしましょう。朝夕の光をオートホワイトバランス(AWB)で撮影すると、カメラが色の補正をしてしまい、赤っぽさを軽減することがあります。赤っぽさを生かすならば、「太陽光」、「曇り」、「日陰」を選択してくださいね。
影を被写体としてみると、さまざまなところで見つけることができます。晴天の日中はもちろん、室内のライトでも被写体の影はできます。太陽が低い時間帯に見られる人物の影は、足が長くインパクトがあり被写体としても魅力的です。印象的な影を見つけてくださいね!
© SUZUKI TOMOKO
「フォトいろは」は、カメラ女子なら一度は撮りたいテーマや、トライしてみたい撮影テクニックをとり揃えたコンテンツです。カメラ初心者から、もっと上手くなりたい中級者まで、写真のヒントがいっぱい!
その他にも、さまざまなコンテンツが満載!