フォトいろは - モノクロ写真の撮り方‐人物・動物編‐

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モノクロ写真の撮り方‐人物・動物編‐

どこか懐かしい感じがしたり、アートな雰囲気を出せたりするモノクロ写真。
身近な人や動物もモノクロで写せば、いつもとはひと味違った写真に仕上がりますよ!

ちょっと難しそうなモノクロ写真ですが、一眼レフやミラーレス、スマホでも、モノクロモードに設定すれば簡単に撮ることができるんです。写真で世界をモノクロームに切りとってみましょう。

モノクロ写真に挑戦を

かっこいいモノクロ写真、なんだか難易度が高そうだからと撮るのを諦めていた方も多いのでは?まずは難しいことは考えずに、カメラをモノクロモードに設定して、ご自分のペットやお子さんなど、身近な被写体を撮ってみましょう。日常の何気ないシーンもモノクロで撮るだけで、ちょっとアートな作品に見えてくるはずですよ。

モノクロ写真を撮る際にもっとも重要なのは光です。カラー写真でも光は大切なのですが、モノクロ写真は色が無い分、より光の使い方が重要になります。なぜならモノクロ写真は光の明暗差、濃度の差で表現をしているから。片側から光が当たる場所、限られた部分にだけ光が当たっているような場所など、コントラストの強い環境で撮影をすると印象的な写真になりますね。影の部分を重視する場合は、暗い所はしっかりと黒で表現されるように露出に気をつけてみましょう。

色という情報が無くなっただけで、かっこよさが増したり、その場の空気感や被写体の感情までもが感じられるモノクロ写真。ぜひ挑戦してみましょう。

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作業場で一人黙々と作業する職人。窓から差し込む光がスポットライトのように職人を照らしていました。カメラの設定でコントラストを強くし、明暗の差をはっきりと出して印象的に仕上げています。

動物をモノクロで撮る

ペットや動物園にいる動物などもモノクロで撮ってみましょう。モノクロで撮ることで、普段はあまり意識しない部分も見えてきます。そのひとつは動物の表情。犬や猫といった見慣れている動物も、モノクロで撮ってみると何かを訴えかけるような表情に見えてきます。ゴリラに関しては、凛々しい表情のみならず、皺の一本一本にまで目がいくようになりませんか?色情報が無い分、普段は見過ごしてしまいそうな細かいディテールにまで目が届くのかもしれませんね。ご家庭でペットを飼っている方は、その顔をアップで撮って、新たな一面を発見してみてください。

もうひとつ見えてくるのは質感です。動物の場合、毛や羽などの質感がモノクロだと鮮明に感じられるようになります。コウモリの写真を見ると、ふわふわとした毛の質感と薄いゴムのような羽の質感がよく伝わってきますね。色を無くしたことで、見る側の想像力が刺激され、見逃していた質感を感じられるようになってきます。

それから、犬の写真を見てください。一見、シンプルな写真ではありますが、不思議と味があるように感じますよね。それはタイルでできている地面のおかげです。こういったタイルのようにでこぼこしたものや繰り返しの柄模様は、モノクロ写真と相性がとてもよく、写真に味を加えてくれるのです。

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動物園や猫カフェのような暗い場所では、ISO感度を上げて撮影します。ISO感度を上げるとノイズが発生しやすくなりますが、モノクロ写真の場合は、このノイズもいい味を出してくれるのです。ざらつきやレトロ感を出すために、あえてノイズを入れるのもひとつの手です。

人物をモノクロで撮る

お子さんの日々の成長を写真に収めている方はたくさんいらっしゃると思いますが、そんな方たちにこそ、是非お子さんのモノクロ写真を撮ってもらいたいものです。いつもと違った雰囲気やレトロ感が出るモノクロ写真は、額に入れて飾りたくなるようなアートな作品となるはずですよ。

よりレトロな雰囲気を出したいときには、時代を感じさせる古い物と一緒に撮影するようにしましょう。例えば、車の遊具に乗っている写真。むかしデパートの屋上にあったような100円を入れると、ゆっくりと揺れるだけの乗り物です。なんだか昭和を感じますよね。他にも街中や旅先などで見かける、一昔前の物と一緒に撮ると雰囲気のある写真になりますよ。

それから、モノクロ人物撮影でもうひとつのオススメは、職人の働く姿です。その道一筋で生きてきた昔ながらの職人さんは、モノクロ写真がとてもよく似合います。真剣な表情や年季の入った道具など、どれも絵になりますよ。撮影の際は、人物だけでなく周りの風景も一緒に写してください。色の無い写真の中には、脈々と続く歴史もきっと写し出されているはずですよ。

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クレープを食べる子供の表情は真剣そのもの。口のまわりについた白いクリームがよいアクセントになっています。働く人の撮影では、顔だけでなく手元のアップも絵になります。人物のモノクロ写真には生命力が感じられます。子供からお年寄りまで、さまざまな世代の姿を写してみてください。

© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE

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