高い描写力や美しいボケ味など見た目に大きな変化をもたらしてくれる単焦点レンズ。使えばきっと今よりももっと写真撮影が楽しくなるはず!
写真好きな人が使っているイメージも強い単焦点レンズ。なんだかよくわからないけど敷居が高そうと敬遠している方もいるのでは?でも難しいことなんて一つもありません。
一度使えばその美しさに魅了され、撮影時になくてはならない存在になるでしょう。
単焦点レンズは読んで字の如く焦点距離が単一のレンズの事を指します。簡単に言うとズームが出来ないレンズです。カメラを買った時にキットで付いてくるレンズのほとんどがズームレンズなので馴染みのない方も多いかもしれません。また、広角から望遠まで1本でカバーしてくれるズームレンズに比べ50mmなら50mm、100mmなら100mmと焦点距離が決まっている単焦点レンズに不便さを感じたり、難しさを感じてしまうかもしれません。しかしせっかくレンズ交換ができるカメラを買ったのならぜひ単焦点レンズを使っていただきたいものです。単焦点レンズの魅力は沢山ありますが、オススメする理由を一言で表現するなら「写真が楽しくなるから」です。単焦点レンズは手元でズーム操作が出来ない不便さと引き換えにズームレンズでは撮れないような高精細で美しい写真を撮ることが可能です。4枚の写真はぶらっとお散歩しながら気になったものを撮った写真です。どれもふんわりとボケて印象的に感じませんか?なんとなく撮った写真も美しく写る、美しく写るから撮るのが楽しくなる。これが一度使ったらハマってしまう単焦点レンズの魅力なのです。
お散歩撮影では50mmレンズが使いやすく、これ一本だけ持って出かけるのも楽しいものです。被写体にぐっと寄って撮れば美しいボケ味も体感出来ます。
ここからは単焦点レンズのメリットとデメリットを少し掘り下げていきましょう。
筆者の場合、メリットこそあるがデメリットはそれ程ないと感じています。強いて挙げるなら焦点距離ごとにレンズが必要なので荷物とレンズ交換の回数が増えることでしょうか。これはちょっと散歩しながら身軽に撮影をしたいという方には大きなデメリットと感じるかもしれませんね。一口に単焦点レンズと言っても超広角から超望遠まで様々な焦点距離のものがあります。その中でも40mmや50mmの標準レンズは小さく軽量なうえ安価で手に入ります。これなら手に入れやすく持ち運びも楽なので初めて単焦点レンズを使ってみたいという方にもオススメです。
さて単焦点レンズは構図の勉強に役立つと言われています。それは決まった画角の中でどのような位置や角度から撮ればいいのかを考え、自分の足で動いて構図を決めなければならないからです。ズームを使うと手元の操作だけで自分が動かない事が多くなります。しかし単焦点レンズの場合は自分が動くしかありません。動くことで被写体や背景の写り方がどのように変わるのか体で覚える事ができます。
画角の制限がある中で試行錯誤して足を使って構図を決める。撮影しながら自然と構図の勉強ができるのも単焦点を使うメリットと言えるでしょう。
何気ない景色もフレーミング次第で大きく変わります。単焦点レンズで構図をしっかり考えながら撮ってみましょう。APSカメラを使用してる方はレンズの焦点距離×1.6が実際に写る画角になります。
単焦点レンズの最大の魅力は何と言っても開放値がF1.4やF1.8などの明るいレンズが多い事です。レンズが明るい事で例えば暗い室内撮影もISO感度をあまり上げなくても手ブレや被写体ブレを起こさずに撮影する事が可能になるので、ストロボが使えない状態での室内撮影でも単焦点レンズは重宝します。キットレンズの開放値はF3.5-F5.6ぐらいが一般的なのでその差は歴然です。
そしてレンズが明るい事で受けるもう一つの恩恵は美しいボケ味です。これを単焦点レンズの最大の魅力と感じる人も多いのではないでしょうか。掲載してある写真はどれも絞りを開放気味にして撮ってあります。街中スナップもペットもふんわりとボケてとても優しい印象に仕上がってますよね。ズームレンズでもF2.8などの明るいレンズはありますが、単焦点の開放値には及びません。何でもかんでもぼかせば良いと言う訳ではありませんが、単焦点の方がより自由度の高いボケ味を楽しむ事ができるのです。
暗い場所でも明るい場所でも、開放で撮っても絞って撮っても高い描写力でより美しく仕上げてくれる単焦点レンズ。レンズ交換が出来るカメラを持っているのなら使わないと損をすると言っても言い過ぎではないと思いませんか?
ピントを合わせた箇所以外がふわっとボケるのが明るいレンズの特徴。強調したい部分を目立たせるのに有効です。
© OGAWA AKIYO & YUZAWA YUSUKE
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