世界にあふれる、いろんな色。
写真のとっても大切な要素となる色を知り、上手に活かして、フォトライフをもっと楽しく!
色が私たちに伝えてくれるものは、ほんとにさまざま。温かみや爽やかさ、ときには元気にしてくれたり、はたまた無機質なイメージやナチュラルな雰囲気といったものまで。写真でも、色が持ついろいろな意味を考えながら撮ることを意識していくと、伝えたい気持ちや表現したい感情を上手に出せるようになってきますよ。今回はオシャレでかわいい、色の幸せいっぱいな写真が撮れるポイントをご紹介します!
私たちが普段何気なく見ている日常の生活シーンには、さまざま色が存在します。写真は、主役を何にするかが大切なポイントになりますが、色によって、そのイメージが決まると言ってもよいでしょう。
たとえば、「赤」。とても目立つので視線が向きやすい色です。また、華やかさがあり、アクティブなイメージが強いですね。実際に暖色効果によって、体感温度が変わるんだとか。その逆、空や海の色である「青」は寒色。気持ちを鎮め、心を落ち着かせてくれる色ですね。集中力を高めるとも言われています。このように、色が人間の視覚に訴えかけてくる、その影響力は実に強く、不思議なものです。
写真では、色が占める割合や位置によっても印象が変わってきます。中央付近に大きく配置をすれば、それだけ色のインパクトが強まります。また、色の組合わせによってもイメージは左右されますね。同系色でまとめる、補色を使う、ビビッドな色を合わせるなど、自分でパターンを考えながら、伝えたいイメージを色で効果的に演出すれば、表現力がアップすること間違いなしですよ!
青、赤、緑、黄色のある風景をスナップしています。赤や黄色はワクワクした気分を盛り上げる色、青や緑は心が落ち着く色です。明るさと鮮やかさのさじ加減がポイントとなります。好みの色になるよう、調整してみましょう。
写真で四季折々を表現したいときなどにも、色はとっても有用ですね。春は桜や新緑のイメージからパステルカラー、夏は鮮やかなビビッドカラー、秋はシックな暖色系、冬はモノトーン等々、それぞれの季節を象徴するような色のイメージがありますね。
また、写真に雰囲気をだしたいときにも、色が一役買います。ゆるくてかわいい雰囲気やドラマチックな雰囲気など、醸し出したいイメージに合わせて色を選びましょう。柔らかいトーンならば優しいナチュラルな印象の写真が撮れます。鮮やかなビビッドカラーを組み合わせれば、インパクトがあって華やか写真に。それから、パステルトーンの中に強い色を少しだけ足せば、全体の印象が引き締まって見えるようになります。画面全体のトーンをまとめることで、統一感がある写真にもなってきますよね。
カメラ内の設定でスタンダード、風景、ニュートラルなど、トーンを変えることができるので、試してみるのもよいですね。色を変えることで、それまでとはまったく異なる雰囲気を纏った写真になることだってありますよ!
ビビッドカラーとナチュラルカラー、どちらも違った魅力があります。シーンや季節、伝えたい気持ちを写真で表現してみましょう。全体を鮮やかな色で構成すれば、写真のインパクト大!本来、ビビッドな色である赤も、落ち着いたトーンにすればシックな雰囲気がプラスされます。
さて、写真全体の色味を変える、ちょっとしたテクニックがあります。
そのひとつは、カメラにあるホワイトバランスという設定。どのような条件でも、白いものを白く写るように調整をする機能です。晴れた日の屋外では【オート】【太陽光】にすれば、見た目に近い自然な色になります。【くもり】【日陰】にすれば、写真がオレンジっぽい色になり、【蛍光灯】【白熱電球】にすれば、青みが強調されるんです。状況によって色が変わるので、設定を変えて好みの色を探してみるのも楽しいですよ。
もうひとつのテクニックは、工作などで用いる透明のカラーセロファンを使います。カラーセロファンはレンズの前にかけてもよいのですが、その場合、色がかなり濃く出てしまいますから、ご注意ください。室内であれば、窓にセロファンを貼れば簡単!小さな雑貨やスイーツを撮るときに試してみてくださいね、手軽に色味を操って雰囲気のある写真に早変わりです!また、色のついた細かい網目のネットをレンズの前にかけると、ふんわりとやわらかい写真に。これはスマートフォンでも活用できるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
上段はホワイトバランスを変えた写真。晴れの日に撮影しています。左が【日陰】、右が【白熱電球】です。同じシーンなのに雰囲気がこんなに違って見えます。下段右側は黄色のセロファンを使用。セロファン1枚で、キュートな雰囲気になりました♪
© SUZUKI TOMOKO
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