流線型車両作品1

画面内(ファインダー内)の車両位置を変えないで撮る

流線形車両の疾走感を表現するには、「流し撮り」という手法が最適です。スローシャッターを選択し、列車の動きにあわせてカメラを振りながら撮影します。画面内の列車の位置がいつも同じところにあるようにするのがポイントです。列車の速度や焦点距離にもよりますが、シャッター速度は1/125秒くらいから始めてみましょう。慣れてくると作例のように、前ボケを入れたりしてもよいですね。

EOS 7D Mark II・EF70-200mm F2.8L IS II USM・1/10・F10・ISO100・WB太陽光・撮影:山﨑友也

流線型車両作品2

流し撮りは技術である。作品にするには個性を出す

シャッター速度を遅くすればスピード感は増しますが、逆にノーズが長い流線形車両の場合は、すべてに焦点を合わせることが難しくなります。でも列車のどこにもピントが合っていない=失敗ではありません。スピード感や迫力、臨場感が出ていれば、別にどこにも結像してなくたって構わないのです。ただし、「結果論」ではダメなのです。ブレやにじみをあらかじめ想定し、そうなるように撮ったものでなければ作品とは言えません。

EOS 7D Mark II・EF70-200mm F2.8L IS II USM・0.4秒・F29・ISO100・WB色温度(2500K)・撮影:山﨑友也

流線型車両作品3

回転やズーミングなど、さまざまな手法にチャレンジ!

さまざまな表現方法がある流し撮り。この作例は「回転流し」といって、カメラを回しながら撮る手法です。円の中心から同心円状に被写体が流れ、面白い効果を生んでくれます。ただし列車も円状に流れるので、焦点距離や線路状況を選ばないと、うまくシンクロしてくれません。木々や葉、草のように、画面をたくさん覆うものを背景にした方が、流れの特徴が活かされるでしょう。

EOS-1D X・EF16-35mm F2.8L II USM・1/15・F10・ISO200・WB太陽光・撮影:山﨑友也

ポイントまとめ

「流し撮り」は技術です。練習してコツさえつかめれば、誰にでも簡単に撮ることができます。ですので、そこに個性が必要となります。ただ流すだけでなく、前ボケや超スローシャッターなど感性を活かした流し撮りを試みてください。

1)画面内(ファインダー内)の車両位置を変えないで撮る

2)流し撮りは技術である。作品にするには個性を出す

3)回転やズーミングなど、さまざまな手法にチャレンジ!

写真・解説 山﨑友也

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