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横に走る犬は顔や体の上下動を抑えて撮ろう
アクティブな牧羊犬のボーダーコリー。何もない緑の上を走るだけでは面白くないと思ったので、ピンク色の花が咲く草原を走るところをねらって撮影しました。犬は障害物があると顔や体が上下に動いてしまうため、こういった撮影の難易度は高めです。犬の視点を集中させるようにテンション高く呼ぶことで頭の上下が少なくなります。カメラの設定や撮り方も大切ですが、犬の走らせ方も重要なポイントです。
撮影データ: EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM・F11・1/50秒・ISO800・+2/3補正・WBマニュアル

同じコースを走らせて動きを確認してから撮ろう
菜の花の咲く丘を飛ぶように走るトイプードル。より高く飛行しているように見せたいですよね。そのためには、できるだけ低い位置から撮影することです。犬は起伏のある地形を走る場合に大きく飛ぶことが多いので、何度か走ってもらいましょう。そして、どの位置でどの程度飛び上がるかを確認してから撮影すると、飛ぶタイミングや場所がわかってくるので「ヒット率」が上がります。
撮影データ: EOS-1D X・EF70-200mm F2.8L IS II USM・EXTENDER EF1.4×III・F5.6・1/800秒・ISO1600・WBオート

AFの測距点は中央部の「ゾーン選択」がおすすめ
雄大な富士山を背景に成犬になると50kgを超える超大型犬のグレート・ピレニーズ。地面すれすれの低い位置から見上げるように撮影すると、よりダイナミックに写すことができます。測距点は「中央一点」ではなく中央部の「ゾーン選択」を使うことで、ピントが後ろに抜けにくくなります。
地面を大きく入れると地面にピントが合ってしまうことがあります。そういうときは全ゾーンの自動選択ではなく、中央部あたりのゾーンを選択して撮影しましょう。
撮影データ:EOS 7D・EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM・絞り優先AE(F6.3・1/4000)・ISO400・+1/3補正・WBオート
ポイントまとめ
動く犬の撮影というと、動きを止めた撮影をイメージする方が多いと思います。最初は、比較的簡単な「シャッターのスピードを速めた撮影」からスタートすることをオススメします。犬の動きのパターンが読めるようになってきたら、今度はシャッターの速度を落として犬の動きに合わせてカメラを振って撮影する「流し撮り」にもチャレンジしてみましょう!
1)横に走る犬は顔や体の上下動を抑えて撮ろう
2)同じコースを走らせて動きを確認してから撮ろう
3)AFの測距点は中央部の「ゾーン選択」がおすすめ
写真・解説 中村陽子