氷柱/作品1

大きく成長した氷柱の深いブルーに注目しよう

雪と氷が作り出した美しいオブジェのような氷柱。その正体は、岩を包み込んだ結氷です。冬のなかでもっとも寒さが厳しい1月から2月になると氷柱は大きく成長します。大きな結氷ほど厚みもあり青色光を溜め込む条件が増してきます。色浅い青色から深みのある青色へと色濃くなります。その様子は肉眼でもよくわかるため、ねらいやすくなります。

撮影データ:EOS-1Ds Mark III・EF70-200mm F2.8L IS USM(焦点距離115mm)・絞り優先AE(F13・1/30秒)・+0.7補正・ISO100・WBオート
撮影地:岐阜県高山市

氷柱/作品2

渓流に育つ小さな氷柱を発見して撮ってみよう

渓流で撮影した小さな氷柱。渓流の流れは勢いがあり、石に積もった雪を溶かし、そこに氷柱を作ります。渓流沿いをよく観察することが見つけるコツです。長さ数センチのものからノコギリの歯のような群生まで、さまざまな氷柱を見つけてみてください。近づけない場所も多いので望遠系のレンズがオススメです。

撮影データ:EOS 5D Mark III・EF100mm F2.8L マクロ IS USM(焦点距離100mm)・絞り優先AE(F11・1/13秒)・+0.3補正・ISO200・WB太陽光
撮影地:長野県茅野市

氷柱/作品3

シャープさを表現するには絞りを絞って撮ろう

鋭くとがった氷柱は、一夜でできるものではありません。湧き水や溶けた雪が少しずつ流れ込んで少しずつ成長します。鋭利な様子を捉えるにはシャープに表現することが大切。絞りを絞り込み被写界深度を深くしながら、露出オーバーにならないように注意が必要です。

撮影データ:EOS 5D Mark II・EF100mm F2.8L マクロ IS USM(焦点距離100mm)・絞り優先AE(F11・1/20秒)・ISO100・WBオート
撮影地:長野県茅野市

ポイントまとめ

氷柱といえば民家の軒下によく見られますが、自然界ではワイルドな氷柱がたくさんあります。形も大小さまざまで、澄んだ透明なもの、不純物が混ざったもの、乳白色のものまで、その場の条件で違いがあります。どれも冷たい印象を活かし、ハイライト部分が白トビしない露出選びを心がけてください。

1)大きく成長した氷柱の深いブルーに注目しよう

2)渓流に育つ小さな氷柱を発見して撮ってみよう

3)シャープさを表現するには絞りを絞って撮ろう

写真・解説 田中達也

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