足跡/作品1

単調な雪原に足跡をプラスして物語性をつくろう

雪原を行き来する動物の足跡。静まり返った早朝は、夜に移動した動物の足跡を見つけるチャンスです。雪原だけでは物足りなさを感じたとき、動物の足跡は画面のアクセントになります。単純な風景に足跡があるだけで物語性を感じさせる画柄になるから面白いものです。

撮影データ:EOS-1Ds Mark III・EF70-200mm F2.8L IS USM(焦点距離153mm)・絞り優先AE(F16・1/30秒)・ISO100・WBオート
撮影地:北海道上富良野町

足跡/作品2

雪原を幻想的な青一色にするならホワイトバランスを調整

夕暮れの雪原がブルートーンに包まれ、横切る動物の足跡を見つけたのは撮影の最中でした。夕暮れは足跡を見つけることも難しい時間帯ですが、かすかに見え隠れする足跡がブルートーンに浮かび上がりました。美しい青色を表現するには、ホワイトバランス(WB)を「白熱電球」や「蛍光灯」などにセットしますが、「マニュアル」で色温度を低い値に調整すれば、さらに好みの色調にできます。

撮影データ:EOS-1Ds Mark III・EF24-105mm F4L IS USM(焦点距離24mm)・絞り優先AE(F10・1/8秒)・ISO100・WB 4950K
撮影地:北海道美瑛町

足跡/作品3

数メートル先の足跡はスナップ感覚で撮っていこう

深い雪を踏みしめながら湖畔に向かう途中で見つけたウサギの足跡。前日に降った雪が一面を覆い隠すなか、その足跡はついさっき通ったようでした。目の前の足跡なので標準ズームレンズを使い、スナップ感覚での撮影がよいでしょう。背景は一見小枝が雑然としていますが、その奥の水辺に朝焼けが反射して色効果が目立つため、小枝も気になりませんでした。

撮影データ:EOS-1Ds Mark III・EF24-70mm F2.8L USM(焦点距離64mm)・絞り優先AE(F13・1/25秒)・+0.7補正・ISO100・WBオート
撮影地:福島県裏磐梯

ポイントまとめ

普段は姿を見せない野生動物ですが、雪原には足跡を残してくれます。雪原は凹凸の少ない緩やかな地形ほどフラットで、絵づくりが難しく単調になりがちです。そんなときワンポイントやアクセントになるのが足跡なのです。

1)単調な雪原に足跡をプラスして物語性をつくろう

2)雪原を幻想的な青一色にするならホワイトバランスを調整

3)数メートル先の足跡はスナップ感覚で撮っていこう

写真・解説 田中達也

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