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低い位置から広角レンズを使ってスケール感を表現しよう
干柿づくりの風景は、秋の風物詩のひとつです。ある山間部の集落では、至るところにこのような干柿が見られました。柿を串に刺し、天日干しにするわけですが、すべてが手作業。手間のかかる作業です! つくられている方々に尊敬の気持ちを抱きつつ、撮影位置を低く、広角レンズで撮影して、敷地内に広がる干柿の風景を表現しました。
EOS 5D Mark III・EF24-105mm F4L IS USM(焦点距離32mm)・絞り優先AE(F4・1/800)・-2/3補正・ISO400・WB太陽光・撮影:山本学
撮影地:和歌山県かつらぎ町

ピント位置は手前・真ん中・奥の3ポイントを試そう
ピント位置は3パターンぐらい考えて撮っておきましょう。ピント位置を手前・真ん中・奥と変えたり、前ぼかしや後ろぼかしにしたり、それぞれほぼ絞り値解放で撮り比べてみます。ピント位置を真ん中にした作品がこちらです。色味的に暗すぎず明る過ぎず、色味や質感がよく出た一枚となりました。
EOS 7D Mark II・EF70-300mm F4-5.6L IS USM(焦点距離377mm ※フルサイズ換算)・絞り優先AE(F5.6・1/400)・-2/3補正・ISO400・WBオート・撮影:山本学
撮影地:和歌山県かつらぎ町

密集しているところだけでなく空間も生かして撮ろう
民家の軒先に、所狭しと並べられている吊るし柿。サイド光によって柿の影までも魅力的な被写体です。密集して並んでいるのも魅力的ですが、まるで息継ぎのように少し隙間や空間を入れて撮ることも大事です。
EOS-1Ds Mark III・EF24-70mm F2.8L USM(焦点距離59mm)・絞り優先AE(F11・1/30)・-1補正・ISO200・WB太陽光・撮影:山本学
撮影地:岐阜県伊自良村
ポイントまとめ
光線の状態や干し期間によって色合いが変わっていく干柿。いかに美味しそうに見せるのがコツ! それには質感描写を活かすマイナス補正が効果的。ワイドに撮ったり、一部分を切りとって撮ったりしてみよう。
※よそ様の敷地内で撮影するときは必ず撮影許可を得ること。また、作業の邪魔にならないように配慮するなど、撮影マナーに守りましょう。
1)低い位置から広角レンズを使ってスケール感を表現しよう
2)ピント位置は手前・真ん中・奥の3ポイントを試そう
3)密集しているところだけでなく空間も生かして撮ろう
写真・解説 山本学