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- トンネル型イルミネーション

遠近感や奥行き感がわかるように撮ってみよう
トンネル型のイルミネーションでは、中を歩く人物や、抜けた先に見えるオブジェなどを主役にすると、状況や雰囲気が伝わりやすくなります。この作品では、人物を主役に、アーチの連なりがきれいに見えるよう望遠で切りとっています。また、手前のアーチを大きく配置することで、デザインと遠近感が引き立つようにしています。ピントは人物に合わせますが、動きを追うのは大変なので、「置きピン」でタイミングを計りシャッターを切りましょう。
EOS 5D MarkⅡ・EF70-200mm F2.8L IS USM・マニュアル(F5.6・1/80秒)・ISO800・WB太陽光・撮影:門井ゆりか
撮影地:東京ドームシティ LOVE イルミネーション 2012

「露光間ズーム」のテクニックで動感を表現しよう
シャッターが開いている露光中にズームリングを動かす「露光間ズーム」のテクニックを用いると、トンネルの奥行きに、さらに吸い込まれるような動感を与えることができます。中心以外はすべて流れて写るので、必ず主役を真ん中に構図しましょう。この作品は手持ちで撮影しましたが、三脚を使用したほうが撮影しやすくなります。シャッター速度を調整しながら、素早くズームリングを動かすのがコツです。
EOS 5D MarkⅢ・EF24-105mm F4L IS USM・マニュアル(F4・0.4秒)・ISO200・WBオート・撮影:門井ゆりか
撮影地:東京ドームシティ ウィンターイルミネーション 2015

前ボケ+玉ボケで幻想的なシーンをつくってみよう
トンネルの中からばかりでなく、外側から撮ることでもアーチの形を生かした光をねらうことができます。望遠を使い、側面にくっつくようにして撮影すると、こちら側とあちら側で、大きさの異なる玉ボケを同時に写すことができます。たくさんの前ボケが写りやすいので、主役を邪魔し過ぎないようアングルを微調整し、配置を整えましょう。
EOS 5D MarkⅢ・EF70-200mm F2.8L IS USM・マニュアル(F5.6・1/100秒)・ISO200・WBオート・撮影:門井ゆりか
撮影地:東京都 汐留
ポイントまとめ
光のトンネルを進んでいると別世界へ来たかのような体感ができる人気のイルミネーション。人の往来が多いので、流れの切れ目や落ち着く時間帯を選んで撮影しましょう。距離は長いものから短いものまでさまざまですが、アーチ型の形状と奥行きを生かし、被写体を光で包むように撮影しましょう。
1)遠近感や奥行き感がわかるように撮ってみよう
2)「露光間ズーム」のテクニックで動感を表現しよう
3)前ボケ+玉ボケで幻想的なシーンをつくってみよう
写真・解説 門井ゆりか