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- コスモス(秋桜)

コスモスのツボミの可愛らしさに注目する
咲いている花ばかりに目がいきがちですが、ツボミも立派な被写体です。丸くて固そうなツボミもいいですが、色味が欲しいなら開きかけのツボミを探してみましょう。また、ツボミは小さくて可愛いイメージなので、小さくフレーミングするのがコツです。淡いピンク色のツボミだったので、暗い背景とツボミを重ね、それ以外が木漏れ日になるようにして、色の印象を残しました。
EOS 60D・EF100mm F2.8L マクロ IS USM・1/125・F4・ISO100・WB日陰・撮影:並木隆

極端に明るい露出補正でやわらかい雰囲気を演出
天候の不安定な季節は、撮影がいつも晴天とは限りません。くもり空や雨は最悪のコンディションのように感じますが、明暗差のない光はやさしい雰囲気づくりにはもってこいです。また、背景をくもり空にするとグレーになってしまいますが、+2〜3の極端な補正をすると真っ白な背景になり、柔らかい光と相まって、スタジオで撮影したかのような雰囲気に仕上がります。
EOS 60D・EF100mm F2.8L マクロ IS USM・1/200・F2.8・+3補正・ISO100・WB太陽光・撮影:並木隆

画面に空白を作らないようにクローズアップする
横から見ると平らなコスモスをクローズアップすると、花びらの付け根が入り、余計な空間ができてしまいます。そんな空間は被写体の印象を弱める余計なものなので、それができないようできるだけ花のサイズが大きなものを選びましょう。花びらの間から見える花芯にピントを合わせると、花びらが大きくぼけてムードのある作品に仕上がります。
EOS 40D・EF100mm F2.8 マクロ USM・1/20・F4・ISO100・WB太陽光・撮影:並木隆
ポイントまとめ
山間部では9月上旬から、平野部では10月中旬まで見られる花期の長い花ですが、メジャーなだけにありきたりになりやすい花でもあります。正面から捉える必要もありませんし、花びらだけでも構いません。美しいと感じる角度・方向からレンズを向けてみましょう。
1)コスモスのツボミの可愛らしさに注目する
2)極端に明るい露出補正でやわらかい雰囲気を演出
3)画面に空白を作らないようにクローズアップする
写真・解説 並木隆