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赤いくちばしと脚が重ならないようによく見て撮ろう
カモメの仲間は黄色い虹彩(瞳の色)の種が多く、表情的にきつい印象を受けるのですが、ユリカモメの虹彩は黒いのでかわいいと感じます。撮るときは、できるだけかわいい感じを表現します。この写真は、河口の水門の上に並んでとまっていたユリカモメの顔がきれいに並ぶようにして撮影しました。冬羽では、赤いくちばしと脚もきれいなので、こちらも重ならずきれいに入るように配慮しています。
EOS 5D Mark IV・EF500mm F4L IS II USM・EXTENDER EF1.4×III(焦点距離:700mm)・F5.6・1/8000秒・ISO400

波打ち際で群になり飛ぶ姿を高速シャッターで撮ろう
ユリカモメの夏羽は、顔に黒い頭巾を被ったような装いになります。冬羽では赤かったくちばしや脚も黒味がかかり、かわいい姿からシックな装いに変身。波打ち際で休息したり群れで飛び立ったりを繰り返していたら、波とからむショットを高速連写でねらいましょう。動きが止められるようにシャッタースピードは1/1000秒。全体にピントがくるように1段絞り込みました。
EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:352mm)・F8・1/1000秒・ISO200

海での捕食シーンで見せる華麗なる舞の姿をねらおう
海面のエサを器用につかみ取るユリカモメの群れを見つけました。華麗に踊っているような姿で、夕陽が純白の身体を染めると、その美しさに息をのみます。予測不能な動きなのでシャッタースピード1/4000秒+高速連写で止めます。横位置撮影で感覚を慣らしてから縦位置に変えて1羽にターゲットを絞ります。何度も撮影して、翼を伸ばして水面を蹴る姿をねらってみましょう。
EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:640mm)・F8・1/4000秒・ISO800
ポイントまとめ
ユリカモメは冬鳥として日本に渡ってきます。公園の池や河川にも多く身近な鳥で撮影がしやすい野鳥。冬羽は白い身体に赤いくちばしと脚が目立ちます。この時季は、きれい&かわいいショットがおすすめ。3~4月は夏羽に換羽するので、黒頭巾のシックな装いをねらいましょう。
1)赤いくちばしと脚が重ならないようによく見て撮ろう
2)波打ち際で群になり飛ぶ姿を高速シャッターで撮ろう
3)海での捕食シーンで見せる華麗なる舞の姿をねらおう
写真・解説 戸塚学