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太陽を入れるなら露出は太陽の周辺で決定しよう
流氷が漂着する厳冬期の北海道・羅臼には、オオワシとオジロワシがエサを求めて集まります。観光用のクルーズからは接近して撮影できます。先がとがった大きな流氷にワシがとまる場面がねらい目。朝陽をからめると絵になりますが、運が大きく左右します。露出はマニュアルで、太陽の周囲で設定しておくとよいでしょう。直接望遠レンズで太陽を見るのは危険なので、くれぐれも注意してください。流氷の海は穏やかなので、三脚で固定して撮影するよりも手持ちで撮影するほうがテンポよく撮影できます。
EOS 5D Mark III・EF500mm F4L IS II USM(焦点距離:500mm)・F4・1/2000秒・ISO800

オオワシの存在感を際立たせるなら逆光や斜光で撮ろう
オオワシの体は、黄・白・黒という目立つカラーリングが美しい。順光でねらってもいいのですが、逆光や斜光でねらうと、流氷が浮かぶ背景からオオワシの輪郭を際立たせることができます。あまりフレームいっぱいにすると窮屈になるので、空間をあけて構図を作るようにしましょう。アップでねらうならエクステンダーを付けて顔のアップも面白いでしょう。
EOS R・EF600mm F4L IS III USM(焦点距離:600mm)・F4・1/2000秒・ISO4000

流氷や雪原のレフ板効果を考えて適正露出で撮ろう
青空をゆっくりと飛翔する姿は、見惚れるほど美しいのでぜひ撮影したい。雪面や流氷があれば、レフ板効果により明るく撮れるので、露出補正は0か+1ぐらいでいいでしょう。それ以上明るくすると、白い部分が白飛びすることがあるので注意します。手持ちができる望遠ズームレンズEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMなら、ズーミングで迫力あるアップの飛翔も、数羽を一緒に入れた写真もねらえます。メインレンズに考えてもよいでしょう。
EOS 5D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM(焦点距離:190mm)・F5.6・1/3200秒・ISO400
ポイントまとめ
翼を広げると2mを超える大型の鳥でその存在自体もインパクトがあるが、黄・白・黒の派手なカラーリングもインパクトがある。羅臼以外でも見られるが数的には羅臼が一番多く、船からだと近くで撮影できる。
1)太陽を入れるなら露出は太陽の周辺で決定しよう
2)オオワシの存在感を際立たせるなら逆光や斜光で撮ろう
3)流氷や雪原のレフ板効果を考えて適正露出で撮ろう
写真・解説 戸塚学