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森の木々に潜む野鳥は、すっきりした背景でねらおう
夏鳥として日本に渡ってくるキビタキのオスは、オレンジ色の喉と黄色いお腹が美しい野鳥。さえずりも美しく、目にも耳にも麗しい。さえずりは木の中層部で行うことが多いので、さえずる声を頼りに探すといいでしょう。できるだけ背景がすっきりしたポイントを探して撮影します。森の中は意外と暗いので、ISO感度を上げてブレを防いだ撮影を心がけます。
EOS 5D Mark III・EF500mm F4L IS II USM・EXTENDER EF1.4×III(焦点距離:700mm)・F5.6・1/80秒・ISO800

顔が黒いので瞳にキャッチライトを入れて撮ろう
4月中旬を過ぎると、渡り途中のキビタキを都市の公園で見るチャンスがあるので、朝の散歩ついでに探して見つかればラッキー。長旅の疲れを癒すために立ち寄るので、疲れているせいかあまり動きません。追い回すのはできるだけ慎み、そっと撮影するようにしましょう。顔が黒いので、目にキャッチライトが入った瞬間がチャンスです。
EOS 5D Mark IV・EF500mm F4L IS II USM・EXTENDER EF1.4×III(焦点距離:700mm)・F5.6・1/500秒・ISO400

水浴びシーンは暗い背景とシャッタースピードがポイント
水浴び撮影をするには2つのポイントがあります。一つは暗い背景を選ぶこと。背景が暗いことで飛び散る水滴がきれいに表現されます。もう一つはシャッタースピード。水浴びの動きは激しく、ぶれてしまうのでISO感度を上げて高速シャッターで動きを止めます。ISO感度を上げ過ぎるとノイズが目立つので、テスト撮影で仕上がりを確認して本番に臨みましょう。
EOS 7D・EF500mm F4L IS USM・EXTENDER EF1.4×(焦点距1120mm)・F5.6・1/1250秒・ISO1600
ポイントまとめ
キビタキは、夏鳥として平地の雑木林から標高の高い山林まで広く分布するので、出会える確率が比較的高い野鳥です。オスはきれいな声でさえずるので、声を覚えてさえずりを頼りに探すといい。森などの暗い場所にいることが多いので、ISO感度を上げてブレに注意しましょう。
1)森の木々に潜む野鳥は、すっきりした背景でねらおう
2)顔が黒いので瞳にキャッチライトを入れて撮ろう
3)水浴びシーンは暗い背景とシャッタースピードがポイント
写真・解説 戸塚学