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トビの飛翔を高所から俯瞰でとらえてみよう
空を舞うトビを普通に撮影しようとすると、どうしても飛んでいるところを下からねらうことになります。青空バックの写真も悪くはないのですが、絵柄が単調になりやすいのが難点。もしトビがよく飛んでいる展望台を見つけられたら、ぜひ俯瞰での飛翔シーンをねらってみましょう。波打ち際や畑の上を飛ぶ姿が絵になります。AFモードはAIサーボAFに設定。ファインダーにトビをとらえたらピント追従します。
EOS 5D Mark IV・EF500mm F4L IS II USM・EXTENDER EF1.4×III(焦点距離:700mm)・F8・1/800秒・ISO800

雪原のレフ板効果を利用して撮ってみよう
晴れた日に雪面の上空を飛ぶ鳥は、雪面の照り返しがレフ板の代わりになるため、本来は影になってしまう部分に光が当たり明るくなります。この雪のレフ板効果を利用して、トビをねらってみましょう。見慣れたトビでも、別の鳥のように見えるはずです。青空を飛翔するタカの仲間の露出は、おおよそ青空に合わせた露出に対して、+1くらいの補正値となりますが、雪の照り返しがある場合は補正なしで大丈夫です。
EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:278mm)・F8・1/400秒・ISO400

警戒心が強いトビは、なるべく物陰に隠れて撮ろう
トビはタカの仲間。非常に警戒心が強く、飛んでいる姿を見ることがあっても、とまっているところをフレームに大きく入れて撮るのはなかなか難しいものです。こういった姿を撮影するには、木や建物の陰に隠れるか、車の場合は窓から撮影すると比較的成功率が上がります。漁港などで見かけるトビは比較的人に慣れているので、なるべく距離を詰めてしっかりと撮っておくとよいでしょう。
EOS R・EF500mm F4L IS II USM・EXTENDER EF2×III(焦点距離:1000mm)・F8・1/2000秒・ISO1000
ポイントまとめ
身近に見かけることがよくあるトビ。非常に警戒心が強く、いざ撮影しようとレンズを向けると、近くを飛んでいたのに遠くへ行ってしまうことも。漁港など多くのトビが集まる場所では難易度が下がるので撮影チャンス。大きなレンズを見せると警戒されるので、短めの300mmクラスの望遠レンズが向いています。
1)トビの飛翔を高所から俯瞰でとらえてみよう
2)雪原のレフ板効果を利用して撮ってみよう
3)警戒心が強いトビは、なるべく物陰に隠れて撮ろう
写真・解説 戸塚学