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雪山を背景に立体的に飛行機を表現してみよう
雪晴れの日は、雪景色と飛行機のカットをねらいたいですね。飛行機の背景に雪山の景色が入れられる空港といえば、国内なら旭川空港や函館空港などです。そういう場所を見つけられたら、ぜひ背景に山を入れて立体的に飛行機を表現してみましょう。
写真はアラスカのアンカレッジ国際空港。望遠レンズの圧縮効果で遠くの山を近くに引き寄せてみました。
EOS-1D X・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:340mm)・1/1250・F8・ISO200・WBオート・撮影地:テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港(アラスカ)・撮影:チャーリィ古庄

逆噴射(リバース)による雪の巻き上げシーンをねらう
雪が降ったあとに着陸した機体が逆噴射(リバース)をすると滑走路上の雪が舞います。その瞬間を写し止めますが、一度大型機が巻き上げてしまったら雪が吹き飛んでしまうので、次は巻き上がりません。また空港の除雪隊の除雪状況にも左右されますので、タイミングが命です。
写真は新千歳空港に到着したボーイング777型機の逆噴射の様子。地元の人なら通う回数も多いので、さらにすごい巻き上げが撮れるかもしれません。また新千歳空港のように平行滑走路がある空港は、手前の離陸機が巻き上げた雪煙を利用して奥の着陸機を撮り、まるで吹雪いているようなイメージをねらうこともできるでしょう。
EOS-1D X・EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM II(焦点距離:250mm)・1/1250・F8・ISO200・WBオート・撮影地:新千歳空港・撮影:チャーリィ古庄

「雪レフ」を使って影のないきれいな機体を撮ろう
飛行機写真はスタジオでは撮れないですし、光は自然に左右されますので影のできない機体の写真を撮るのは至難の業ですが、雪晴れの日は絶好のチャンス。
順光側で下に雪があれば、雪面を「レフ坂」代わりにして影がほとんどない飛行機写真を撮ることができます。このテクニックを「雪レフ」と呼びます。なお背景は白い空ではあまり映えないので、青空バックが望ましいでしょう。
EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:363mm ※フルサイズ換算)・1/1000・F7.1・ISO640・WBオート・撮影地:新千歳空港・撮影:チャーリィ古庄
※マップの位置情報は、撮影位置の参考情報です。正確な緯度・経度を示すものではありません。
ポイントまとめ
雪景色は露出の設定が難しくなります。白い背景での「プラス補正」は露出設定の常識ですが、明るくしすぎて「白トビ」が起きるのは避けたいもの。十分に注意し、試し撮りをして白トビしない露出設定を行いましょう。
1)雪山を背景に立体的に飛行機を表現してみよう
2)逆噴射(リバース)による雪の巻き上げシーンをねらう
3)「雪レフ」を使って影のないきれいな機体を撮ろう
写真・解説 チャーリィ古庄