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機窓撮影のベストな位置は「翼より前」
2014年秋の規制緩和により、飛行機搭乗中の離着陸時でもデジタルカメラでの撮影が可能となり、機窓の景色を思う存分に撮影できるようになりました。
機窓撮影のベストな位置は翼より前。翼より後ろはエンジンの排気でシャープな画像が得られない場合があります。とはいえ前方は、上級クラスかマイル上級会員でないとなかなか席は取れません。それでも大丈夫です。逆にエンジンから少しでも離れた後方ならチャンスもあります。
座る位置はできれば順光側が良いでしょう。逆光側の場合、少々恥ずかしいですが「忍者レフ」(ガラス窓などへの映り込みを防止するツール)を使用するか、黒い上着でガラスの反射を取り除けば、キレイに撮影ができます。写真はエコノミークラスの後方から撮影したバハマ上空です。
EOS 5D Mark III・EF24-105mmF4LIS USM(焦点距離:24mm)・1/1500・F13・-1/3補正・ISO200・WBオート・撮影地:バハマ上空・撮影:チャーリィ古庄

富士山を空から撮るなら、羽田発西行きがベスト
富士山をねらう場合は、飛行コースに注意しましょう。たとえば羽田発福岡行きなら進行方向左側、伊丹行きなら右側。行先や天候、風によっては富士山の真上を通るルートもあります。一概に「ここなら確実に撮れる」とは言いづらいのですが、羽田発西行きがベストです。
九州や関西から羽田行きは駿河湾から下田に抜けるコースが一般的なので、富士山との距離が遠くなってしまいます。
富士山は夏と冬では印象が違います。窓枠や翼を入れると機内から撮ったイメージになるでしょう。
EOS-1D X・EF16-35mm F4L IS USM(焦点距離:19mm)・1/400・F14・ISO200・WBオート・撮影地:静岡県富士宮市上空・撮影:チャーリィ古庄

高ISO感度を活用して大都市の夜景をねらおう
機窓から夜景を撮る場合、動いている飛行機からねらうことになるため、できれば大きな都市の上空を通過するタイミングがいいでしょう。ISO感度は場合にもよりますが、ISO6400や12800程度に設定します。
シャッター速度は1/30~1/60秒程度と遅めに設定するか、地上が近い場合はやや速めのシャッター速度にするとよいでしょう。あとは「忍者レフ」を使用して窓ガラスの反射が写り込んでいないことを確認しましょう。同じ要領で、機内からオーロラを撮影したこともあります。
EOS-1D X・EF24-105mm F4L IS USM(焦点距離:32mm)・1/10・F4・+2/3補正・ISO12800・WBオート・撮影地:愛知県知多湾上空付近・撮影:チャーリィ古庄
※マップの位置情報は、撮影位置の参考情報です。正確な緯度・経度を示すものではありません。
ポイントまとめ
機窓撮影をするときはカメラのシャッター音に注意しましょう。「サイレントモード」があるEOSをお使いでしたら、ぜひサイレントモードで撮影してください。周囲の方々の迷惑にならないように配慮しながら撮影するように心がけましょう。
1)機窓撮影のベストな位置は「翼より前」
2)富士山を空から撮るなら、羽田発西行きがベスト
3)高ISO感度を活用して大都市の夜景をねらおう
写真・解説 チャーリィ古庄