機影作品1

月と機影を重ねるなら、撮影場所と望遠レンズで勝負

満月に飛行機の機影が重なった瞬間。憧れの被写体だと思いますが、第一に撮影場所を探すのがたいへん。そして600mmクラスの望遠レンズが必要となるため正直ハードルが高く、この少ない文字数では詳細な撮影ノウハウまで語り尽くせないほどです。ただ、APS-Cサイズの撮像素子を搭載したカメラに400mm(フルサイズ換算で640mm相当)の望遠レンズでも、若干月が小さくなりますが撮影は可能です。
チャンスは晴れた満月の日と前後2日間のみ。露出はマニュアルで月のクレーターが見える程度に設定。フォーカスはマニュアルで月に合わせ、ドライブモードは「高速連続撮影」に設定します。できればしっかりとした三脚でカメラを固定し、シャッター速度は1/500以上はほしいです。
飛行機の大きさも重要。大きすぎると月からはみ出てしまいますし、通過する位置も大切です。よく撮られている場所は、羽田空港第2ターミナル展望デッキ右端や川崎市東扇島公園などがあります。月が昇る方角と時刻は毎日変わるので、Webなどで確認するといいでしょう。

EOS 7D Mark II・EF600mm F4L USM・EXTENDER EF1.4×III(焦点距離:1344mm ※フルサイズ換算)・1/800・F5.6・ISO800・WBオート・撮影地:茨城県敷島市・撮影:チャーリィ古庄

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機影作品2

太陽と機影を重ねるなら、晴天より薄曇りの日をねらおう

毎月わずかなチャンスしかない「満月」に比べて、太陽と機影を重ねた写真を撮るチャンスは、晴れれば毎日あります。ただし、クリアに晴れすぎた日だと光が強すぎるので、薄曇りのコンディションであれば機体がシルエットになりやすいです。
露出はマニュアル。あらかじめ太陽付近で試し撮りして、ややアンダー目に設定しておきます。ドライブモードは「高速連続撮影」に設定。この場合も離陸機より着陸機のほうが、一定のコースを通過しやすいのでねらいやすいでしょう。

EOS 5D Mark II・EF600mm F4L USM(焦点距離:600mm)・1/8000・F11・ISO100・WBオート・撮影地:成田空港南側・撮影:チャーリィ古庄

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機影作品3

キラめきと飛行機、露出はアンダーで設定しよう。

羽田空港、中部国際空港、関西国際空港、新潟空港、神戸空港、北九州空港など海上に面した空港が多い日本。そうなればキラキラ輝く海と飛行機のコラボレーションをねらうことができます。もちろん太陽は季節によって日の出、日の入りの位置が異なるため、撮影できるタイミングは異なります。
露出は試し撮りをして決定しますが、ややアンダーに設定すれば輝きが強調されるでしょう。写真は朝日をねらってみました。

EOS 7D Mark II・EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(焦点距離:572mm ※フルサイズ換算)・1/1250・F9・ISO200・WBオート・撮影地:羽田空港国際線ターミナル駐車場・撮影:チャーリィ古庄

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※マップの位置情報は、撮影位置の参考情報です。正確な緯度・経度を示すものではありません。

ポイントまとめ

機影を撮るなら夕景はもっとも手軽にチャレンジしやすく、作品にもなりやすいので、最初は夕景シルエットに挑戦してみましょう。露出はシビアに、迷ったらややアンダーに設定して、後処理で明るさの調整やコントラストを調整してもよいかもしれません。

1)月と機影を重ねるなら、撮影場所と望遠レンズで勝負

2)太陽と機影を重ねるなら、晴天より薄曇りの日をねらおう

3)キラめきと飛行機、露出はアンダーで設定しよう

写真・解説 チャーリィ古庄

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